悪魔の処女狩り 3
洋服は見たことあるけど、どういう構造かわからない。半ば引きちぎるように服を肌蹴させた。
予想以上に真っ白な肌に袈裟斬りのように走る対照的な傷。
俺が乱暴にしたせいか傷口を開いたようで鮮血が溢れだしてきている。
「すみません、俺何てことを。」
頭を垂れて必死に謝った。
「貴方様のせいではありませんよ。しかし…どうにかしてもらいましょうかね。上様?」
またあの綺麗な悩殺笑顔でお兄さんは微笑んだ。
「ん……んんっ。。」
俺の唇に柔らかい物が触れる。驚きで目を見開いたまま思考がフリーズする。
「キスの時は目を閉じるものですよ?上様。」
聞き慣れない単語に違和感があったが素直に目を閉じる。視覚からの情報が遮断されるとより一層触覚に神経が集中する。
柔らかくて温かくて…すげぇ気持ちいい。
もっと感じたいと思ったらすっと離れていった。
「あっ…。。」
「キス…くちづけはどうですか?上様。」
キス=くちづけ=接吻!?
「お……俺は男と何てことを!?」
びっくりした。驚いた。おったまげた。
男と男と、って喚いてるとお兄さんがまた酷く悲しい目をした。
あっ……やべぇ。
「あの…すみません俺また。。」
「男じゃなければいいんですね。上様?」
えっ…と聞き返す間もなく、目を閉じてと指示される。
くちづけ。
今度は触れて離れるだけじゃなくて…。ぬめりと温かい物が滑り込んできた。
これは舌!?
戸惑っている俺を無視して歯列をなぞり舌を絡めてくる。
逃げそうになる体を引き寄せられぐっと抱き合う。
お兄さん傷は!?と目を開けると。悩ましい肢体が飛び込んできた。
「私はね。精気を吸い取ることでしか傷が治らないんですよ。上様。」
ほらっとあの痛々しい傷を指差す。確かにさっきまで滲んでいた血は止まっている。
けどそれよりも気になるのは…胸のふくらみ。くびれた腰。
「お…女になってませんか?お兄さん!?」
「男じゃなければいいんですよね?上様。」
どうやら男にも女にもならるようだ。