悪魔の処女狩り 2
意識が飛んで数分後
息苦しさに起きてみれば、俺はのしかかられていた。
全身服は真っ黒で、髪は見たことが無い色。
金よりは薄くかといって黄金色ともまた違う。暗い闇の中でも眩しく光っているようだった。
俺のよりずっと長く軽く波打った髪は背中まで伸びている。
下から順に眺めていくと、髪よりもずっと不思議な瞳と絡まった。
まるで空色で…俺は綺麗だと思い目が離せなかった。
「そんなに見つめられると照れますよ。上様。」
俺の上の得体の知れない誰かさんは艶やかに微笑んだ。
すげぇ綺麗…。。
ゴクリと生唾を飲み込む。きっと俺より年上何だろう。
こんな女とやってみたい。
やって……?ん?こいつ男だよな??
俺は乗っかってるお兄さんをおもむろに触り、拒まれないと知ると更に大胆に弄った。
体つきは細いけどしなやかな筋肉がついてい…うん、女の体じゃないことは多分確かだ。
「ふふふっくすぐったいですよ。上様。」
「あっすみません。」
俺は慌てて手を離した。初めて会ってしかも天下の将軍様の上に乗ってる不届きなお兄さんなのに、ドギマギしちゃって調子が狂う。
「そんなに珍しいですか?異国人が。上様?」
えっいやそういう訳じゃ無い…と言い訳しようと思う間も無く、左手をとられた。
「人は温かいですね…。ねぇ上様?」
うっとりと俺の手のひらに頬をすり寄せてきた。
俺は何だかこのお兄さんがとても悲しそうに見えた。
この鎖国をしている日本でうっかり迷い込んで酷い差別を受けたとか?
そうだ。きっとそうに違いない。
これは将軍として、鎖国政策をしている者として、きっちり謝らないと!
「お兄さん!!」
俺は、ギュッと抱きしめ布団に倒れ込んだ。
男だ。確かにこのお兄さんは男だ。
だけど、抱きしめたお兄さんは男とは思えないほど華奢で柔らかく…俺は更にギュッと力をこめた。
「ッく……。上様…お手を。あっ。。」
苦しそうに身を捩るお兄さんの声を聞いて慌てて手を放す。
「ちょ…すみません、加減がわからなくて……。あぁっ!?」
俺の手は血で汚れていた。俺は痛みを感じていない。痛いのは……お兄さん!?
「なっ、怪我してる!?見せてドコさ。」