PiPi's World 投稿小説

淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 96
 98
の最後へ

淫蕩王伝 98

「あ〜、でもアイツ、中学入った紅音のこと、ずっとラブだったしなぁ。龍樹だっけ? あいつがいてもぶっちゃけこうなったんじゃないの? ほら、龍樹って女と見ればだれでも彼でもエロイ目で見るし、精液臭いしさ……。女子から結構嫌われてじゃん」
「あ〜……、わかる。あいつの道具ってなんか汗とかじゃなく臭かったよな。アレ精液だったんだ」
「そうだろ。つか自分のと比べろよ」
「やだよ。どこのバカが好き好んで自分のと他人の精液の匂い比べるんだよ」
「あはは、そりゃそうだ」
「しー……。静かにしろ。気付かれるぞ」
「ああ悪い……」

 午後十時を回った頃。遅くまで練習をしていたバスケット部の面々も帰路についており、見回りをするはずの当直も体育倉庫は外から眺めて終わり。
 それを見送った後、体育館倉庫の扉が開かれる。携帯電話の光でほのかに見える二つのシルエット。片方は奥にあるマットを広げると、もう一人が扉を閉める。
 入り口はしっかり閉まっている。ちゃんと部員が責任を持って施錠している。けれど二人は侵入している。
 その理由は通気のための小窓。本来なら人が入れないように格子があり、夏に猫が入るぐらいしかできない。しかし、いくつか有るうちの一つは、ネジが意図的に緩められており、力を込めずとも外れる。二人はそこから入ったのだ。
 そして向かった先が体育倉庫。マットを敷いたあと、明かりを付けると、二人は互いに抱き合い、キスをした。


「……うわ、マジだ……」
「ショック〜、紅音ちゃんだけはそういうことしないと思ってたのに……」
「ま、これが現実だわな……」
 体育館倉庫の隣は女子トイレ。その個室には、かつて覗きをしようとしたバカな教師の残した覗き穴がある。本当は体育館倉庫から女子トイレを覗くつもりだったのだが、何時の間にやら用途が逆転し、トイレ側から倉庫を除き見るものとなった。
 その穴もいつの間にか全ての個室に備えられるようになり、夜更けの体育館倉庫を利用する不埒なカップルを覗き見る格好の場所となっていた。
「よし、黙れ……」
「OK、ボス」
「黙れ」
「……」
 二人がキスに夢中になっているのを見ながら、一人がその様子を携帯で録画を始めた。



SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す