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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 94

「僕にもわからない」
「お前が知るわけねーだろ? つか、お前この世界にきて大したことなんもしてねーし。あのヘンタイ女戦士に流されてセックス三昧の日々。垂れ流した精子の責任も取らずに好き勝手しやがってよ。ああ、そうだ。あの村、崩壊寸前だぜ? てめえが村人の女、十数人ばっかし種付けしてきた村な。ほら、出稼ぎから帰ってきた男たちが、他人に傷物にされた女の世話なんざしたくねーって村を出て行ったのさ。しゃーねえわな。他人の子種で孕んだガキの世話なんざ、俺らの世界でだって、ありえねえし。中には自殺したヤツもいるんじゃね? 娼婦になったヤツもいたし、川入って岩抱いてたやつも居たな。全部お前のせいだ。ちゃんと避妊しましょうって学校で習ったのに。ほんと考え無しだよな」
「うそ……」
「嘘だと思うなら調べに行けよ。ま、今さら行ったところでお前は村を壊滅に追いやる原因を作った大罪人だがな。そらもう俺みたいな魔族なんぞよりよっぽど悪質だぜ」
 おもしろおかしく言う純一と、自分のしてきたことの意味を知る龍樹。その時の快楽に流されては避妊もせず、さらにはその後のケアもせずに冒険を進めてきた自分の浅はかさ。
 そんなリュウジュに周囲の喧騒など届かない。観衆は突然現れた魔族と、それに伴う魔物の襲来にてんやわんやの大混乱だ。
「さてと、ま、感動の再会はこの程度にしてよ、お前がこんなつまんねーところで殺されるってのは俺にしてもつまらないのさ。お前はファルストニア目指してるんだろ? せいぜいそこまでたどり着いてもらいたいのさ。こいつを持ってな……」
 純一は地面に剣を刺す。それは奪われていた種大だった。
「お前が異界の光であるのは決定事項みたいなんさ。俺に言わせりゃてめー見たいな考え無しのヤリチンやろうが光なんてお笑い種なんだがな。とりあえず、こんなところでくたばってもらっても困るし、ここに放置したら、またぐだぐだになる。しゃーねーから国境沿いまで運んでやる。さ、掴まってろ!」
 翼を広げて風を吹かせる。それが荒々しく砂を巻き上げると、二人は一気に空へと消えていった。
「く、逃げるか、卑怯者!」
 魔族を蹴散らしながら空を睨むエリー。しかし、その声は届かない。


 ヴィルネ大公国の関所よりかなり離れた森林でリュウジュは下ろされた。そこには縛られて猿轡をかまされたアナシアがおり、彼を見てうーうー唸る。
「アナシアさん!」

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