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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 79

「うぅ…て…手がぁ…っ!!でも今のではっきり分かったわ…!やっぱりあなたは500年前に魔王様を封印した“異界の光”の再来だったのね!これは私たち魔族にとって、とんでもない脅威が現れたわね…」
ヒルデは翼を広げて飛び上がった。また逃げる気だ。
「ま…待て!!」
リュウジュは叫んだ。彼女を逃がせば魔族側に異界の光である自分の存在が知られてしまう。それはマズい。しかし、もう一発あの技をお見舞いしてやろうにも、ヒルデはあっという間に空の彼方へと飛び去ってしまった。

一方、トロル達を任されたライア達は意外と苦戦を強いられていた。原因は雌トロル達だ。トロルという種族は雄ばかりで、雌が非常に少ないのだ(それゆえ他の種族の女も使って繁殖する)。戦闘集団の中に雌トロルが混ざっている場合、雄トロル達は貴重な雌トロルを守ろうとして、ただでさえ強いのが更に凶暴化する。おそらくヒルデはそれを計算に入れて雄雌混合のトロル部隊を連れて来たのだろう。
「チクショウ…すぐ倒せると思ってたけど…こりゃあなかなか厳しいね」
「ああ、油断したら殺られるな…」
「あの、リュウジュさんは雌トロルは殺さないで欲しいと仰ってましたが…」
「あのリュウジュの事だ。たぶん生け捕りにしたトロルを犯す気なんだよ、きっと!」
「まさか…いくらリュウジュでもトロルとは…」
「いや、リュウジュならやりかねないと私は思うね」
「そうそう!」
一瞬、女達の間に笑いが起こる。だが、すぐに真顔に戻ってトロル達に向かって各々の武器を構え直す。
「ボス・トロルがいないのが救いね。弾丸(ブリット)!」
ルナマリアが魔力を練った弾丸を撃ち、雄トロルの左肩を破砕した。
「ヒルデがいるから不要だったんだろ!」
こちらはライアが力技で別の雄トロルの首を刎ねていた。ちなみにボス・トロルとはトロルの上位種であり、体力・頭脳とも通常のトロルよりやや上だ。トロルのまとめ役をしていることが多く、もしここにボス・トロルが1体でもいたらトロルたちはヒルデが逃げた後ももっと統制の取れた戦いをしていただろう。

そして、リュウジュは1体の雌トロルと対峙していた。
ムチッとした巨体はナイスバディで顔は人間の基準で言ってもそこそこの美女、見た目にも美しく、リュウジュの頭の中は性欲で既にいっぱいになっていた。
「フフフ・・・僕のペ○スが疼いてるよ。キミとヤらせろ、ヤらせろってね!」
「オオオォッ!」
雌トロルが突進する。手には粗末な斧を持っている。
だがリュウジュは冷静に動きを読んでいた。
振り下ろされる斧をすばやく右に避けると、通り抜けざまに一閃!
「?!」
雌トロルが姿の消えたリュウジュを探して身を翻すと、彼女の皮着がはらりと落ち、素裸になった。
思わぬ展開に驚いた雌トロルは、直後に後頭部に衝撃を感じ、彼女の意識は暗転した。

「ふう・・・・。殺しちゃったら孕ませる喜びも無いからね。」
雌トロルの後頭部を刀の柄で全力で殴り、気絶させたリュウジュが言った。

「リュウジュ危ない!」
ライアの声がする。
トロル2体がリュウジュへと走ってくるのを、ライアが追いかけてきた。
「どおりゃっ!!!」
気合の入った掛け声と、ブン!という風切り音とともに、リュウジュから見て遠いほうのトロルにライアが戦斧を振り下ろす。
一撃で後頭部を叩き割られた雄トロルはそのまま絶命し、倒れた。
先行していた雌トロルがリュウジュに迫る。
珍しくその雌トロルは剣を持っていた。
斜めに振り下ろされるその剣をリュウジュはとっさに左に転がって避けた。
ライアならともかく、リュウジュの体格では真正面からは当たれば力で押し切られる。
だがその直後、ヴァレリアがその雌トロルに斬りかかる。
流石に剣同士がぶつかり合うとヴァレリアは押されるが・・・・その力を利用してヴァレリアは後ろに飛び、距離をとる。
このおかげでリュウジュとライアは体勢を立て直す時間を得て、武器を構えなおした。
「さあ、大半のトロルは倒したよ。雌は殺さずに捕らえてある。」
ライアが言った。
「ありがとうライアさん。」
彼がすばやく周囲を見ると、雄トロルは無残に斬られたり首を刎ねられていたが、雌トロルは意識を失うか、拘束されているだけで目立った負傷は無いようだ。
後で聞くと、剣士であるミーアが相手している間に格闘家のアメリアが奇襲して気絶させる手で雌トロル達を倒したのだという。
一斉に呼び戻されたとはいえ、トロルたちの戦いぶりはあまりよく統制されたものではなかったので、少ない人数でもここまで対処できた。
雌トロルの何体かはルナマリアの魔法の鎖によって拘束されている。
今もちょうどサラが矢で雄トロルの首を撃ち、倒したところだった。
「僕が行くから、ライアさんが思いっきりぶっ叩いて。」
小声で言うと、リュウジュは飛び出した。
反応してリュウジュに斬りかかってきた雌トロルに、ライアは戦斧の側面で殴りつける。
バゴォン!
そんな音とともに、雌トロルがふらふらになったところでヴァレリアが雌トロルの持つ剣を叩き落した。
「倒れなさい!」

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