淫蕩王伝 76
「さあルナマリアさん、起きて!」
リュウジュは右手で優しく彼女の胸を揉みつつ、左手で背中をなでる。
同時に萎えない巨根で軽く何度か突く。
「あはぁん・・・」
「もう、いくらリュウジュのが極楽だからって、今から戦うのよ。ほらほら!」
ミーアにも促されてルナマリアは起き上がった。
「さあ、リュウジュさんも。あ、もったいない。」
ルナマリアがゆっくりと立ち上がると、ミーアとアメリアと共にリュウジュの巨根を舌できれいにした。
勃起したままの巨根をしまい込むと、リュウジュも刀に手をかけた。
煙は太くなり、数も増えていた。
「まもなくだ!みんな準備はできたか?」
手綱をとっているサラが叫ぶ。
背後の様子に、やや声が焦っている。
「これは・・・魔族らしき者と、魔族のような・・・どうも良く分からない者の反応があります。闘っているようです・・・」
神聖魔法で探知を続けていたアナシアが言った。
「分からない?それはどういう事だ?」
サラが聞き返す。
「待ってください……これは…分かりました!ダークエルフと魔族が混ざった者の反応です。」
一瞬、言葉を探すかのように沈黙したアナシアは、はっきりと断言した。
「数は!?」
馬車の中からライアが顔を出す。
「え!?」
「魔族とダークエルフの混血、それぞれの数だよ!」
アナシアは聞き返し、ライアは大声で返す。風の音が邪魔をして、思うように聞き取れないのだ。
「魔族は30以上!ダークエルフは1です!」
「何だと!?」
サラが驚いた声を上げる。
「じゃあ何かい!? ダークエルフがたった一人で魔族共と戦ってるっていうの!?」
ライアが驚く。
「だったら急がなくちゃ!僕たちが急げば助けられるかもしれない!」
馬車の中から聞こえるリュウジュの声。その声の元気さは馬車の中の女性たちと何度もセックスしていたとは思えない。
「リュウジュが言わずとも…!」
サラが手綱を振るう。
馬が加速する。
村の入り口が、見えてきた。
「熱線砲(ヒート・レイ)!」
涼しく美しい声とともに、かざした指から熱線が走り、トロルの顔を焼き貫く。
顔に風穴が開いたトロルはそのまま崩れ落ち、絶命する。
動きと共になびく白銀の髪。
エルフ特有の、長い耳。
褐色と小麦色の中間ともいえる肌の色が、ダークエルフであることを物語っている。
プロポーションを隠すかのようにまとっている、紺色のマント。
一人の女ダークエルフが、トロルの大群を相手に戦っていた。
「ウガアァーーッ」
おぞましい雄叫びをあげながら、トロルの群れが襲いかかる。
「地斬撃(アース・ザンバー)!」
詠唱と共に女ダークエルフは右手をクイッとスナップを利かせて上にあげる。
大地の隆起と共に生まれた土の刃が、トロルの群れを両断する。
累々と横たわるトロルの死体。
その中央に立つ女ダークエルフ。
「さすが、かつて帝国で将来を嘱望されていた魔導師ね。でも、もう魔力は底をついてるんじゃないの? 所詮、時代遅れの骨とう品なのよ、あなたは。骨とう品が、何でこの世界に帰って来たのよ?」
建物の屋根に腰掛けた魔族が、人を見下すように言う。