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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 53

「それはそれ、これはこれだ。お前達が敵かどうかは長老が判断する。そこで待っているが良い」
そう言うと女エルフは踵を返して去って行った。

しばらく経った。リュウジュ達はエルフと対峙したまま、フィオの姉が戻るのを待つ。
エルフは皆、長い耳に白金のように輝く金色の髪と薄い碧色の瞳をしており、その肌は白磁のように白かった。
(綺麗だなぁ…妖精みたいだ…)
リュウジュは自分の今の立場も忘れ、エルフ達の美しさに見とれていた。
「話には聞いた事がありましたが、本当に美しい人達ですね…」
アナシアも同じ事を思っていたのかポツリと一言つぶやく。
「あぁ、だからエルフが人間の奴隷商人に浚われちまう事も少なくないらしい…。エルフ共が人間との関わりを持たないのは、人間の文化に触れたくないからっていう単純な理由だけじゃないのさ」
ライアは溜め息混じりに言った。
「え?じゃあ僕らはそういう奴らと疑われてるの!?」
「あぁ、しかも私らは里の場所を知っちまった…。里長の判断次第によっちゃあ殺されるかも知れないね」
「そんな…あぁ、神々よ。どうか私達をお守りください…!」
アナシアは顔を青くして手を合わせ、神への祈りの言葉を唱え始めた。
その時…
「待たせたな!」
フィオの姉が戻ってきた。
「サラ!」
「お姉ちゃん!」
「サラ、どうだった?長老のご判断は…」
エルフ達は彼女の周りを取り巻いて詰め寄る。
彼女はリュウジュ達の方を見て言った。
「長老はこう言われた。お前達からは邪悪な気配は感じられない。それに奴隷商ならトロルから助けたフィオを連れて行く事も出来たはずだ。お前達は敵ではない。恩人として歓迎しよう」
「「「ワァ〜〜ッ!!!!」」」
彼女が言葉を言い終えるとエルフ達から歓声が上がった。
「よ…良かったぁ…」
リュウジュとライアとアナシアは肩を撫で下ろした。
「妹を助けてくれたそうだな…」
フィオの姉は三人に歩み寄り、一番前にいたリュウジュの前に右手を差し伸べた。
「…礼を言う。私はサラだ」

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