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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 52

「へぇ〜!珍しいねぇ。エルフの子供じゃないか」
ライアは半ば驚いたような口調で言った。
「えっ!?エルフ?この子が…」
「あぁ。前に奴隷市場で売られてたのを見た事があったんだ。その耳…間違い無いよ」
リュウジュは改めて目の前の少女を見た。
「私も実際に見るのは初めてです…」
アナシアも初めて会ったエルフに興味津々だ。
三人があまりジロジロ見つめるので、少女は困ったようにオドオドし出した。
「あ…ご…ごめんよ。怖がらせるつもりは無かったんだ」
リュウジュは慌てて少女に謝ると、自分の胸に手を当てて言った。
「僕はリュウジュ。君は?」
「…私、フィオ」
「フィオちゃんかぁ。この近くに住んでるの?」
「うん。少し行った所に村があるの。そうだ!お兄ちゃん達、私達の村に来てよ!助けてもらったお礼がしたいの」

そこからさらに森の奥深く行った所にエルフの里はあった。
「うわぁ…すごいなぁ!」
そこには樹齢数千年になろうかという大木が立ち並び、その樹上に住居が築かれていた。
そして住居同士は吊り橋でつながれている。
「へぇ…私もエルフの村を見るのは初めてだよ」
「私もです。エルフ族が人間と関わる事はまずありませんからね。これは大変貴重な体験なんですよ」
「そうなんだ…」
フィオに続いて三人が里に入って行くと、エルフ達が出て来た。
ところが…
「フィオ!何なんだ、そいつらは!?」
「人間じゃないか!!」
どうも歓迎されているという雰囲気ではない。むしろ招かれざる客のようである。中には武器を手にしているエルフも居る。
その中から一人の女のエルフが歩み出て、リュウジュに尋ねた。
「人間!この里に何をしに来た!?場合によっては生かしては帰さんぞ…!!」
歳の頃は10代後半といった所だろうか、彼女は弓矢を構えながら三人に詰め寄る。
「あ…あのぉ、僕らは決して怪しい者ではなくてですねぇ…」
その時、フィオがリュウジュと女エルフの間に割って入って言った。
「待って、お姉ちゃん!この人達は悪い人間じゃないの!!」
「何だと…?」
「森でトロルに襲われて、殺されそうになった所をこの人達が助けてくれたの!」
女エルフは弓矢を下げて言った。
「…そうだったのか。妹を救ってくれた事、感謝する」
「じゃあ疑いは晴れたって事で良いのかい?」
両手を腰に当ててライアが言った。

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