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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 51


「グルルルル…」
「あぁ…い…嫌ぁ!!!来ないでぇ!!!」
そこに居たのは一匹のトロルと、まだ幼い金髪の少女だった。
「グルアァ――ッ!!!!」
「キャアァ―――ッ!!!!」
血に飢えた眼をしたトロルは棍棒を振り上げて少女を叩き殺そうとした。
「そこまでです…ライティング!!!」
まずアナシアが目眩ましの魔法でトロルの視界を封じる。
「ハアァ――ッ!!!」
ズバアァッ
「グロオォォ―――ッ!!!?」
一瞬の内に出来たその隙にリュウジュがトロルの首を一刀両断。
頭部を失った胴体はズシンと大きな音を立てて倒れた。
「どうやら私の出る幕は無かったようだね…」
そう言うとライアは手に取った戦斧を再び背中に戻した。
「…しかし相変わらず大した剣の腕前だ。もしかして私より強いんじゃないのかい?」
「本当ですね。きっとリュウジュさんに剣を教えてくださったという幼なじみの方が相当な剣の使い手なのでしょうねぇ…」
「あぁ。同じ女戦士として是非とも一度お手合わせ願いたいよ」
「いやぁ…アハハハハ」
リュウジュは苦笑した。もしライアと幼なじみが戦ったりしたら瞬殺されてしまうだろう。
強いとはいえ、平和な日本で育った中学生女子なのだ。
(ハァ…でも紅音(あかね)のやつ、元気にしてるかなぁ…)
リュウジュはもう会えない幼なじみの事を思い出した。
川島 紅音…彼女は剣道場の師範の娘で、中学の女子剣道部の主将だった。
勝ち気で強引な性格で、リュウジュはいつも振り回されていたが、面倒見の良い姉御肌な一面もあった。
小学生の頃、体が小さくてよくいじめられていたリュウジュに剣道を(半強制的に)教えてくれたのも彼女だった。
(もう会えないのかなぁ…)
そう思うとリュウジュはこの世界に来て初めて少しだけ寂しい気持ちになった。

「君、大丈夫だった?ケガは無いかい?」
リュウジュは気を取り直して目の前の少女に手を差し伸べた。
「うん!ありがとう、お兄ちゃん」
少女はリュウジュの手を取って立ち上がった。5〜6歳だろうか。将来きっと美人になるであろう可愛らしい女の子だ。
しかし、リュウジュは彼女を見てある事に気付いた。
「…あれ!?その耳…」
彼女の耳は絵本などに出て来る妖精のように尖っていたのである。

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