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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 47


一方、盗賊達も村人達の復讐に備えて砦の守りを固めていた。
日も暮れ、辺りが闇に包まれた頃だった。
「野郎共!油断するんじゃねえぞ!!ヤツらは必ず来るはずだ!今夜は不寝番を立てて警戒しろ!!」
「「「へい、お頭!!」」」
ゲズマが手下達に檄を飛ばしていると手下の一人が慌てて飛んできた。
「お頭ぁ!た…大変です!!村のヤツらが来やしたぁ!!」
「何!?ほら見ろ!俺様の言った通りだ!野郎共、迎え撃つぜ!!」
「そ…それがお頭、ヤツら攻めて来た訳じゃないようです」
「何だと!?」

ゲズマは門の上に登り、村人達を見下ろした。
そこに居たのは酒樽を満載した荷車を引いた女達だった。
「テメェら何しに来やがった!?」
「私達は皆様にお酒を持って参りました」
ヨランダが歩み出て門の上のゲズマに言った。
「酒だと?」
「はい。村の皆で話し合ったのですが、男達も戦から戻ったばかりで、この上プロの盗賊である皆様と戦えば犠牲も決して少なくはないでしょう。ですから皆様と戦う事は止めました。このお酒を献上いたしますから、これからはどうか私達の村を攻めないでください」
「「「ワァーッ!!!」」」
盗賊達から歓声が上がった。
だが、ゲズマだけは冷静にヨランダに言った。
「貴様らの話は分かった。ならお前、ちょっとその酒を一口飲んでみろ」
ヨランダは酒樽の一つのフタを開けて、手ですくって飲んで見せた。
「うむ…毒は入ってねえようだな。よし!中に入れ!!」
女達は酒と共に砦の中へ招き入れられた。

荒くれ者共に酒に女と来ればやる事は一つだ。すぐに砦では大宴会が始まった。
もう警戒の必要も無いのだ。見張りも監視を止めて塔から降り、酒宴に加わった。
女達は酒樽から酒を汲み、盗賊達に酌をした。
「さあ、どうぞ…」
「おっ…すまねえな。おっとっと…」
ゲズマもヨランダとエレンを両脇に抱えて上機嫌だ。
「グビ…グビ…プハァ!!」
「キャ〜!良い呑みっぷり」
「ガハハハハ!!当然よ!伊達に盗賊団の頭なんてやってる訳じゃねえ!!」
ゲズマは立ち上がり、砦の隅の方に置かれた酒樽の荷車の方へフラフラ歩いて行った。
「ど〜れ…新しい酒樽だ…」
「あぁ!!お…お待ち下さい!何もお頭さん自らお酒を取りに行かなくても…お言いつけ下されば私達がいくらでも持って来て差し上げますわ」
「私、取ってくるわ!」
エレンが素早く立ち上がり、荷車の方へ駆けて行った。
女達は何故か盗賊達を酒樽に近づかせなかった。
しかし、それを疑問に思う者は一人も居ない。ゲズマですら酔って良い気分で、手を肩に回し、ヨランダの豊乳を揉みしだいている。

エレンは荷車に近付き、酒樽を降ろす作業をしながら小声で呟いた。
「盗賊共、かなり酔いが回ってきたみたい…もう半分は寝ちゃってるわ」
『よし、私達も行動に移るよ』
樽の一つから声がした。
「ええ」

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