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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 27

翌日、三人を乗せた馬車は聖都目指して街道を進んで行った。
車中では昨日同様、アナシアによるフィルガイア講義が行われている。
「それで、アナシアさん。僕達が今目指してる聖都っていうのは、教会やこの世界の人達にとって重要な地なんですよね?」
「はい。ただ、このフィルガイアの全ての人々が教会の信徒という訳ではありません。教会は正式にはガイア教会と言い、昨日お話しした男神ガイアを最高神とする教えです。フィルガイアの神話には数百の神々が登場しますから、国や地域によっては違う神様を奉っている所もあるんですよ」
なんだか日本に似ているとリュウジュは思った。
「人間は殆どがガイア教の信徒ですが、エルフ族や獣人族は独自の信仰を持っています。魔族もそうです」
「エルフに獣人!?そんな人達も居るんですか…(こりゃあいよいよファンタジーっぽくなってきたなぁ…)」
「彼らは基本的に人里離れた森の奥深くに集落単位で暮らし、人間とはあまり関わりません。稀に冒険者となって人間と行動を共にする者もいますがね」
アナシアは話し続ける。
「教会はフィルガイアの各地にガイア神を奉った神殿を持っていますが、その総本山である大神殿がある都市が聖都です。この“聖都”とは通称で、都市名はファルストニアと言います。ここはかつてガイアがフィルを殺し、その体を埋めた地とされているのです」
「確かそれでフィルの体から色んな食物が生まれたんだよね?」
「その通りです。だからファルストニアは古い言葉で“始まりの地”という意味なんです。そこから文明が芽生えたから…」
リュウジュは真剣にアナシアの話に聞き入り、所々で質問をした。
これからこの世界で生きていくため、少しでも多くの知識を得たかったからだ。

「リュウジュさんは本当に勉強熱心ですねぇ」
「いやぁ〜、アナシアさんの教え方が上手だからですよ」
もともと地理や歴史の勉強は嫌いではなかった。
そこにアナシアのような美人講師による個人レッスンともなれば、俄然やる気が出るというものである。

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