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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 18

こうして地上は平穏になりましたが、地下に追いやられた魔族達は地上の豊かさを妬み、今でも世界の果ての穴から度々地上に攻めて来るのです。今、私達の世界があるのは全てこれらの結果なのです…」

「へぇ〜…」
リュウジュは半ば関心して聞き入っていた。
「その世界の果てにあるっていう巨大な穴はやっぱり実在するんですか?アナシアさんも見た事あります?」
「とんでもない!」
アナシアは首を振った。
「穴の周辺は魔族の巣窟なんですよ!?とても人間の近寄れるような場所ではありません。ただでさえ現在フィルガイアの西半分は魔族の勢力下だと言うのに…」
「え!魔族って実在するんですか!?」
今度はリュウジュが驚く番だった。
魔族なんててっきり神話の中の想像上の存在かと思っていたのに…しかも世界の半分も支配しているという。
「何だいリュウジュ!あんた本当に何も知らないんだねぇ…一体今までどうやって生きてたんだい?まさか山奥で一人で暮らしてた訳でもないだろう?」
さすがのライアも驚いてリュウジュの方を振り向いて言った。
「いやぁ…ほら!僕、田舎の出だから、そういうのに疎くて…」
さすがにこの言い訳は無理があるなとリュウジュは自分でも思った。
「どんな田舎だよ…あの見た事も無い魔法剣術といい、あんた一体どこの国の出なんだい?」
「えぇと…そ…それは…」
言いよどむリュウジュ。
「ライアさん、いけませんよ!リュウジュさんが困っているではありませんか。人にはそれぞれ事情があるものです。あなたのように一直線に生きている人ばかりではないのですから、人が言いたがらない事を無理に聞くものではありません」
「何だい!分かったようなフリしちゃってさ。私の方がリュウジュと一緒に居た時間は長いんだからね!?しかも今、微妙に私の事バカにしただろ!」
「あぁ…二人とも、ケンカしないでよ〜」
リュウジュとしても隠すより言ってしまった方が楽なのだが、言った所で信じてもらえる可能性はかなり低い。
当然だ。普通に会話も出来る目の前の人間に異世界から来たなどと言われて信じる人間が何人いるだろうか。
「まあ良いさ…リュウジュが言いたくないんなら言わなくてもね。リュウジュがどこの国の人間だって、私がリュウジュを好きな気持ちに変わりは無いんだからさ…」
「ライアさん…ありがとう!」
知らない部分も含めて愛する…ライアの意外な懐の深さにリュウジュは少しだけ目頭が熱くなった。
まあ、リュウジュもライアの事を大して知ってる訳ではないのだが…。
「…でもさ!あの魔法剣術は誰に習ったのかぐらい話してくれても良いだろう?私も色んな国を回って生きて来たけど、本当にあんなの今まで見た事無いんだよ〜!」
「ライアさん!せっかく今ちょっと感動的にまとまりかけてたのに…!!」
「見た事も無い魔法剣術ですか…それは私も少しだけ興味がありますねぇ…」
「ア…アナシアさんまで…」

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