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淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝 14

「まあ、ここじゃあちょっと話しづらい…奥の部屋で依頼主を待たせてるから付いて来な」
依頼の内容が大きい為か職員は受付から出て、二人を依頼主が待機しているという別室へ案内した。

ところが、依頼主が待っているという部屋に行くと誰もいなかった。
「あれ〜?おかしいなぁ、さっきまで居たんだが…」
ギルドの職員は困ったように頭をポリポリと掻いた。
そこにやって来た別の職員が三人に言った。
「あら、あの人ならさっき外に出て行ったわよ?」
「え?参ったなぁ〜」
ライアは憤慨した。
「何だい!頼みがあるって言っておきながら勝手に居なくなるなんてバカにしてるよ!帰ろうリュウジュ!」
「まあまあライアさん…とりあえず話だけでも聞こうよ」
リュウジュはライアをなだめつつギルド職員に尋ねた。
「…で、その依頼ってのは何なんです?」
「ああ、そうだった。依頼ってのはな、護衛だよ」
「護衛…何だってそんな依頼が冒険者ギルドに来るんだい?ギルドはシークレットサービスじゃないんだ。どこのバカだか知らないが、そんなもん断っちまいな!」
「いやぁ、それが断れないんだよ…何しろ相手は神官なんだからな」
「なんだ坊主かい!」
どうもライアは聖職者に対しての尊敬の念という点において著しく欠く所があるようだ。
「坊主じゃない、尼さんだよ。どっちにしても教会には逆らえないからなぁ…」
(この世界の冒険者達を束ねるギルドでも頭が上がらないなんて…どうも“教会”ってやつは相当な権威を持ってるらしいな)
リュウジュはこの世界の宗教観がどうなっているのかは知らない。だが、職員の口ぶりからギルドと教会の関係は何となく分かった。
そこへ、また別の職員が部屋に入ってきて言った。
「居らっしゃいましたよ。ギルドの外でウロウロしていました」
「も…申し訳ありません。私、極度の方向オンチでして…」
そう言いながら件の人物が職員の後ろから姿を現した。
「あ!あなたは…」
「お前だったのか!!」
リュウジュとライアは思わず叫んだ。そこに居たのは先程の爆乳美女神官だったのだ。
「あ…あなた方は…さっきの不貞の輩!!」
「うるさい!誰が“不貞の輩”だよ!?」
「この部屋の中で休んでいたら、あなた方の淫らな会話が聞こえてきたから私は外に出て…!!」
「まあまあ…二人とも」
「お…落ち着いて…」
ライアと女神官が喧嘩になりそうだったので、リュウジュと職員達は慌てて二人の間に割って入った。

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