PiPi's World 投稿小説

淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 109
 111
の最後へ

淫蕩王伝 111

 火照った身体を持て余しての言葉ではない。彼の温もりを間近で感じられる機会を失うことが怖い。突然居なくなった手のかかる弟に対する喪失感を埋めてくれる頼りがいのある彼の腕、胸、心が遠くなる気がしたから。
「俺だってやだ。けど、お前と一緒にいて後悔したくない。だから、な?」
 不安に彼を見上げる彼女の髪を優しく撫でる。
「う、うん……」
 すると彼女はそっと胸に寄り添うようにして、彼に頷くことを選ぶ。
「わかってくれて嬉しいよ」
 守は自分を見捨てない。そう信じられるから。
「うん」
「愛してる、紅音」
「うん、私も愛してる、守」
 おでこにキスを一回。唇に一回。二人は互いを見てくすっと笑い合う。
「俺だって本当はしたいんだ。やせ我慢は身体と心の毒だ」
「もう、スケベさん!」
 紅音は彼からコンドームを奪うと、ピンクの亀頭に被せ、根元までゴムに包む。
「ごめんね、私の中に入るのは、もう少しオトナになってからだよ?」
 ゴムに包まれた守の陰茎を宥め、ちょんと指で弾く。
「ね、今日はどっちが上になる? それとも後ろから?」
「ん、今日は俺が上になりたい」
「なんで?」
「だって、感じたいんじゃなく、感じさせたいんだ」
「ん……、ふふ……そう、それじゃあしょうがないわね……。いいよ、守が上になって……」
 稚拙な前戯で十分に感じいった紅音は緩慢な動作でマットに仰向けになり、両手を投げ出す。
「……きて……」
 視線は片隅にあるボール籠へ向け、足を開く。
 愛液でベトベトになったショーツに守の手が触れ、するっと引きずり剥がす。とろっと糸を引き、その重みで途切れ、マットに線を引く。
「紅音、愛してる」
「うん」
 そっと頷く彼女は恥ずかしそうに親指を噛み、口元を緩ませていた。
 守は彼女に覆いかぶさると、痛いほど勃起した逸物を紅音の割れ目に押し当てる。
「んっ!」
 守の感触に呻く紅音。亀頭がちゅぷっと割れ目を潜り、ずにゅにゅにゅと侵入する。
「んんぅ……んっ……!」
 クンニをして十分に濡らしたつもりな紅音の膣だが、まだまだ狭く、愛する守の男根であってもするりとは挿入できない。
「紅音、力抜いて……」

SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す