PiPi's World 投稿小説

淫蕩王伝
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 102
 104
の最後へ

淫蕩王伝 104

 ――帰りたくない。
 その一言に、守は足を止めた。
 ――道場に戻ると龍樹を思い出すもん。もう居ないのにね……。どこ行ったんだろ、あのバカ……。
 続く理由に、守は彼女の手を取り、道場と逆方向へと向かった。
 守は怒っていた。
 彼女を残して消えた彼に。
 まだ彼を思う彼女に。
 彼女の隙間を埋められずにいた自分に。
 ――守? どこ行くの?
 街へ行くには財布が寂しく、歓楽街を練り歩くには目だってしょうがない。
 ――わかんねえ。とにかく、どこか、つうか、アイツのことなんか忘れちまえ! お前には俺がいるんだ! 安心しろ! どこに居たってお前に寂しい思いなんてさせねえ。俺は、お前が好きだ! 守る。名前に誓ってお前を守る! だから、お前も俺のこと、好きになれ。
 せいぜい大きな公園へとたどり着いた頃、彼は彼女に振り返ることなく、そう言いきった。
 ――ダメだよ……。
 三度目。
 それを覚悟した。
 ――ちゃんと言ってくれなきゃ、ダメだよ……。
 それが覆った……。


 小さな胸は彼の手の平にある。その奥の鼓動は、彼を求めて高鳴るばかり。
 興奮で勃起した乳首がふやけるぐらいに舐った。
 紅音はくぅんと鼻を鳴らし、彼を咎めるように首筋につめを立てる。
 胡坐をかく守に対面で座りながら、彼の股間が雄々しくなるのを感じる。
 そっと触れた。熱かった。ズボン越しでもわかる。守は十分に興奮している。今日も。
「ね、口でしてみていい?」
「ダメだよ……」
 彼女の誘いに守は即答し、胸を下から揉み上げる。
「やん、イジワル……あ、そうされるとジンジンする……ね、イジワルしないで……」
 紅音の小さな身体を抱え、さらに自分のほうへと抱き寄せる。
 我慢汁が滲みだしたズボンを脱ごうと、ベルトを外し、前を開ける。チャックはその雄々しき逸物を堪えきれずにじじぃと下がり、グレーのトランクスと、先っぽを滲ませたものを出す。
「ね、口でしてみたいな……。守もされてみたいでしょ?」
「やだよ。また歯を立てられたら痛いし」
「大丈夫。今度はじょうずにやるもん……」

SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す