魔法×ハーレム!! 32
猛然と押しまくるように、ずこずこと突きあげる。
「いいっ!柳ちゃぁん!!もっとぉ!」
「マリ…マリ!」
もはやお互いを求めあう愛情と欲望以外、二人の頭にはない。
「ううっ、マリ!出すよっ!」
「来て!ああーっ!!」
柳の肉棒が膨れ上がり、白い欲望を解き放った。
マリの膣内がキュっと締り、マリ自身も思いっきり柳に抱き着いた。
びゅっ、びゅっ、びゅっ……
何度も肉棒が脈動し、柳は射精の快感に打ち据えられていた。
マリは、中に出されながらの絶頂に、朦朧として快感の海を漂っている。
「ああ……」
「マリ……好きだよ……」
「私も…柳ちゃんと、幸せだよ…」
思いっきりイったあとの、気持ちよくも気だるい感覚。お互いに幸せな気だるさだ。
繋がったまま、お互いを感じあい、睦言を交わす。
柳も鍛えられてきて生殖力も増しており、この日ちょうど危険日だったマリの中で、避妊魔法をも突破した柳の精子が、しっかりと受精し着床していたのだが、それをマリや柳、それに皆が知るのはしばらく先の話であった。
しばらくして、体に力が戻って来たマリが言った。
「ふふ、口止め料、確かにいただきました」
「頼んだよ」
信じあえる者同士の、いたずらっぽい口調でのやりとり。
マリも、このHで満足して、一切口を噤む事にした。
上機嫌なマリと、そんな彼女を見て幸せな気分の柳は、のんびりと廊下を歩いていた。
廊下の向こうから、ゆっくりと歩いてくる一人の少女がいた。
「えっ…?」
「あら…」
「ティエラさんだよね」
先日、思いっきり思いをぶつけてきたティエラ・エルフスタンだった。
ティエラは柳達に気付くと、一瞬だけマリに羨望の視線を向けた後、柳に向かい遠慮がちに口を開いた。
「先日は…ごめんなさい」
「いいんだよ。誰だって悩みや悔しいことってあるものさ」
「柳さんに…お願いしたいことがあるんだけど、いいかな」
「どういうお願いかな」
柳が問いかけると、ティエラは柳とマリを交互に見て、しばし逡巡する。
気を利かせてマリが立ち去ろうとするのと、同時にティエラは意を決して願いを口にした。
「じゃ私…」
「自分勝手と思われるかもしれないけど…一度だけでもいい。私を、抱いて」
「えっ…」
「えっ?」
柳も、その場を離れようとしていたマリも、驚いて固まってしまう。
ティエラは、ぽつぽつと語るが、恥ずかしさだけではなく申し訳なさもあるのだろう。
「…魔力も、精力も、強い男性に抱かれると…、女性は魔力を高める事ができる…だから、恥を忍んでお願いしたい」
柳を見つめるティエラのまなざしは、あまりにも真剣なもので、マリも柳もティエラの決意の深さを感じ取って、緊張と驚きに包まれる。
(どうなっててるんだ…あのティエラが、僕に抱かれたい…?)
驚きと疑問で、柳は呻くことしかできなかった。
「う……」
混乱気味な柳に、マリがそっと柳に告げた。
「魔力の容量って、袋のようなものなんです。上手くふくらませば上限を上げられるんです。魔力も精力も高い男の人に抱かれるのって、効果的な方法なんですよ」
「そう…なのか?」
「彼女の…言う通り。だから…お願い。それに、貴方のような綺麗な男の人なら、私も、その…」