勾玉キッス☆ 100
急かされながら俺は何とか立ち上がると、そのまま固まってしまう。
タオルで体を隠しているとはいえ、女性の裸に近い下着姿や部屋中に充満する甘い匂いは
男の俺には刺激が強すぎたのだ。
「もぉ、なにしているのよ。早くしないと授業が始まってしまうわよ」
「あっ!ゆ、裕美…わわっ!」
裕美が思いっきり俺の腕を取り、ドカドカと着替え中の女どもの中に入っていく。
ちなみに、更衣室は完全密室。エアコンで換気と温度調節をしている。
覗き対策のため窓はない。
ちょうど着替え終わったのか、だいぶ人数は減っているが。
それでも水着姿の女どもの柔らかい肌に触れると、は、鼻血が…いかんいかん。
俺は裕美に引っ張られながらロッカーの前に着いた。
「さあ雅。着替えるのを手伝ってあげるから、ささっと服を脱いでね」
「おい。お前はいいのか?」
「うん。私は後でもいいのよ。麗華さんにも許可は得ているし。それに雅は女の子の水着を着た事はないでしょ?」
嘘つけ。俺の着替える所を見たいんだろ。
「そうかもね」
心を読むな。
「はぁ…わかったよ」
結局観念して、俺は胸元のリボンを解き、着ていたブラウスを脱いだ。
ブラのホックを外した時、何やら視線が…
見れば、神村や森崎が俺の方を見ているではないか。
いや、あいつらだけではない。着替え終わった他の連中も視線を俺の方に向いているではないか。
「ふーん。雅ちゃんって結構着やせするタイプなんだ。おっぱいの形もいいし、肌も白くて綺麗だしね」
「あーなるほど。確かにとびっきりの美少女はスタイルも完璧なわけだ」
こらこら。お前らスケベ親父か。
「何ぐずぐずしているの。早くこれに着替えるのよ」
そう言って裕美が手に持っているのが、あのセパレート水着。
サイドが紐タイプなので、どう見てもエロい勝負水着にしか見えない。
つうか、男の俺がこれを着るのかよ。
「なぁ。やっぱこれ以外じゃだめ?」
「だめ。麗華さんからの強い要望なんだから」
とほほ…
麗華姉ぇ、余計な事を。
……えぇーい、ままよ!
俺は勢いよくショーツを下ろし、裕美から水着をひったくった。
ボトムから履いてみる事にしたが、まずアンダーショーツを履くらしい。
まあ男の時のサポーターみたいなもんか。
で、ボトムを履いては見たものの……
「……何かコレ、なかなかのハイレグだな」
「わお♪セクシーだねぇ♪」
裕美がからかってくる。絶対楽しんでやがるな。
しかしこのボトム、布の横幅がない上、タイサイドだから恥ずかしさ倍増だ。
……でも、男の視点からしたら、正直生唾ものだよな。