勾玉キッス☆ 80
「はふ…ぁああ…ああ…だ、駄目ぇ…あんっ」
「くすっ…だいぶ出来上がっているようね。雅章クンの中にある……とてもエッチな牝が
目覚めてくるわ」
いやだ。俺の中から、這い出そうする意思がある。俺は必死で押さえるが、その力が
どんどん強くなっていくのがわかる。駄目だ。来るな…来るなよ…
俺は歯を食いしばって、這い出そうとする意思を抑え込もうとするが、下腹部は疼き、嬌声をあげ続ける口は、歯を食いしばることを許そうとしない。
「あん……ぁああ…く…くるな…来るなぁ……あぁん!」
「うふふ。いい調子よ、雅章クン……目覚めるまで、もうひと押しね」
「ふ…ふざ…け…るなぁ……あぁん! だ…誰が、お…あふんっ……お前の思い通りに…あんっ……なる…ひあぁっ! もんか……」
俺は気力を振り絞って、最後の抵抗をする。
残った気力がなくなる前に、俺が俺でいるうちに、誰かに助けて欲しいと、俺は思っていた。
情けないようだが、今の俺には力がない。
誰かが助けに来るか、それとも、這い出そうとする意思に負けを認めるか、そのどちらかしか選択肢は残されていなかった。
幻姫が俺にささやき始める。
「雅章クン。いいかげんに認めなさい、もう一人の雅章クンを……おち〇ぽが欲しくてたまらないエッチな雅章クンを」
ドクンッ!
『おち○ぽ』の言葉で、心臓の鼓動が高鳴る。
「ねぇ。想像してみて、オトコの裸を。鍛えられた胸筋と腹筋の下にある、たくましくそそり立つおち○ぽを」
あろうことか俺は、誠――火浦 誠――の裸を想像してしまっていた。
がっしりとしていて、それでいて、無駄な筋肉がひとつもない、見事な裸。
ボディビルダーとは違い、過剰な主張をしない胸筋と腹筋。
そして、下腹部は………
「見事でしょ、皮も剥けてて……
大きくて……
太くて……
エラも大きく張っていて……
触ると、ピクッ、ピクッ、て動くのよ」
幻姫の媚薬のようなささやきは、俺に誠の下腹部のモノを鮮明に想像させていた。
想像の産物なのに、それだけで俺の下腹部は強く疼き、鼓動がさらに高鳴る。
「すごいでしょ、おち○ぽ。
すごく熱いわ。熱いから、おち○ぽの先から湯気が出ているのよ。
それにもうビンビン。ちょっとしごいたら、白い粘液がビュクビュクと出てしまいそうよ。
ねぇ、飲んでみたいでしょ?」
「な……何……を」
「ふふっ。セ・イ・エ・キ」
ドクンッ!
鼓動がさらに高鳴り、下腹部の疼きはピークに達しようとしていた。