勾玉キッス☆ 67
やつはそのまま俺に覆い被さると、被っていた帽子を取った。
幼い子供のように、口元を綻ばしている。着ているワンピースのレースの裾が、俺の肌に触れる。
時折、唇の隙間から見える鋭い牙が、やつが人外だという証拠だった。
覗き込むようにして、やつの顔が近づいていく。
「ふふっ…かわいい」
「や、やめろ……」
「…んっんっ」
唇が塞がれる。舌が無理やり挿れられ、口膣が蹂躙されていく。
「んんっ…ちゅぷ…おいしい…」
「や…んんっ…」
頭がぼーとする。まるで身体中が吸われているみたいだ。
やつは俺の頬を掴み、夢中で吸い付いている。俺はきつく目を閉じた。
しばらくして覆い被さったやつの体が徐々に重みが増す。
うっすらと閉じていた目を開けた時、魔物の体が変化しているのに気がついた。
体が成長しているのだ。
髪と身長が伸び、膨らみ掛けていた胸がムクムクと膨らむ。短かかった手足はすらりと長く伸びて
いき、服の袖が短くなっていく。スカートの裾が捲り上がり、体が服のサイズに合わず、窮屈
になってもまだ成長が止まらない。
「んん…ちゅぷ…んんっ…」
恍惚している魔物。着ていた白いワンピースが合わなくなり、紙のように破れていく。
つつーと糸を引きながら唇が離れた時、目の前に居たのは、まだあどけなさが残る美少女だった。
「んっ…ふふっ。流石、あの人が気になるだけはあるわね。これだけ精気を吸っても
まだ意識があるなんてすごいわ」
「て、てめぇ…」
たっぷんたっぷんと揺れる大きな乳房を両手で持ち上げながら、魔物が俺を見下ろす。
「どう? 大きいでしょ、私のおっぱい。桐生クンのおっぱいにだって負けないんだから」
そう言うと、魔物は自分の胸を揉み始めた。自分の胸を揉み続けるやつの姿が、俺には妙にいやらしく見えた。
「んんっ、感度だって…んあっ、ちゃんと…あるんだから……ふあっ…あふっ」
力なく崩れるように、やつは再び俺に覆い被さる。やつの顔が、少しだけ上気しているように見える。
「ふふっ、桐生クンが見ている前で、私だけ軽くイッちゃった…私をこうさせたのは、巫女の強大な精気のおかげ。それは、桐生クンが秘めている、[巫女の力]の一つなのよ」
少しだけ肩で息をしながら、やつは言う。
「ねぇ、桐生クン?」
やつがじーっと、俺を見る。