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勾玉キッス☆
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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勾玉キッス☆ 55

「んっんっ…」
俺は、少女にキスをされたまま、庭の芝生の所に押し倒されてしまった。
彼女が上になり、舌を絡めてくる。
「んっん…くちゅ…ちゅぷ…」
時間が止まったかのようにしばらくそれは続いた。
初めての濃厚なキスだった。なんだろ―― 急に下腹部辺りが切なく疼いてくる。
ドキドキと心臓の鼓動も早まってきた。

「うふっ。キス……初めてだったよね」
「……う、うん」

思わず頬が熱くなる。な、なんだよ。俺、女みたいに赤くなって。
で、でも、何て言ったらいいのか、気持よかった……

「恥ずかしがる事はないわ。私もドキドキしたんだから」
「……そ、そうなんだ。お、俺も…何だか胸が熱くなって…」

わわっ。お、俺、何、恥ずかしい事を言っているんだよ!

「ふふっ、私ってこんなにウブだったんだ。知らなかったよ」
「あんた、俺の事を知っているみたいだけど、誰だよ?」
「あは、ごめんごめん。私はキミだよ」
「はぁ?」
「正確に言えば、私はもう1人の雅章君なのよ」
何言っているんだよ。そんな事ってあるわけないじゃんか。
「ふふっ、意味がわからないって顔ね。」
当たり前だ
いきなりそんなこと言われてもわかるかっつ〜の…
「いいわ。説明してあげる。雅章君は千年前の魔物封じのお話を知ってるかな?」
魔物封じ?
それって麗華姉ぇが話してたあれか?
「あら、その顔は知ってるみたいね。なら話が早いわね。雅章君はその巫女の子孫であり生まれ変わりでもあるのよ。」
はぁ?
「なんだよそれ…だいたいあれはおとぎ話じゃ…」
「ううん。あれは本当にあったお話なのよ」
俺が当然の疑問をぶつけると彼女は首を振りながら言う。
ううん…冗談を言ってる雰囲気じゃないよな…けど……
「それとあんたが俺だってのと何の関係があるんだ?」
「こらこら、慌てないの。これからちゃんと話すから最後まで聞く。」
俺が問いただすとお姉さんぽく話しながら説明を続けた。
「そうね、千年前にこの地には強大な魔物がいて人々を苦しめていた。このことは知ってるよね?」
「ああ、だけど都から来た陰陽師と巫女さんによって封印されたって…」
「そう、だけど巫女だけは封印を見守るためにこの地に残り天寿を全うした。そして巫女の子孫は封印を見守る役割を受け継いだ。
だけど、長い時がたちそのうち封印のことも世間から忘れられて子孫達も自分達の使命を忘れてしまった。
そして更に年月が経ち、今の時代において巫女は『桐生 雅章』として転生したの。」
彼女はひたすら説明を続けていく。
「そう、雅章君の中には巫女の魂が宿っているのよ。」
俺は完全にあっけにとられていた。
俺は六道輪廻は信じる方じゃないけど彼女の真剣な表情から信じざるを得ない。
「そして、雅章君の女性化は封印された魔物の呪い。この時代において封印は解かれてしまった。心当たりあるでしょ?」 

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