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勾玉キッス☆
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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勾玉キッス☆ 52

「そっかぁ。大介お祖父さまに聞けばよかったんだ。麻美、ありがとね♪」
「わわっ!もぉ麗華ったらぁ」
よほど嬉しかったのか、麗華姉ぇは麻美さんに抱きついている。
あ、あの…他の人が見てますけど…

如月 大介(きさらぎ だいすけ)
俺と麗華姉ぇのじーさんで、私立神城高校前理事長。
どっかの大きな会社の会長もしていて、庭の広いでっかい屋敷に住んでいる。
俺が小さいガキだった頃は、じーさんによく抱っこされていたもんな。相当の変わり者らしいけど…

「じゃ、雅ちゃん。さっそくお祖父さまの所に行った方がいいわね」
「あ、ちょ、ちょっと、麗華姉ぇ」
俺は麗華姉ぇの腕を引っ張ると、そっと耳打ちした。
『俺が女になった事をじーさんに言うわけ?』
『あ、当たり前じゃない。そうしないと話しが進まないし、第一このままずっと女の子でいいの?』
『そ、それはそうだけど…』
う〜ん。何だか不安になりそうだ。
あのじーさんの性格は…

「ねぇ麗華。女の子って?」
麗華姉ぇの声が大きかったのか、麻美さんが話し掛ける。
…まずい。
「麻美、な、何でもないわ。私達、これからおじいさまの所に行くから。ありがとうね」
「あ、う、うん。じゃぁ、今度一緒に飲みに行こうね」
「わかったわ。じゃ、雅ちゃん、行こう」
「う、うん…」
「あっ。そうそう、雅ちゃん」
麻美さんが俺に話し掛ける。
「今度一緒にエステ行かない?雅ちゃんって美人だしスタイルも良いし。もっと綺麗になれるわよ」
「あはは…麻美さん、考えとくよ」
うー、目を輝かせながら言わないで欲しいなぁ。
とほほ。麻美さんにもおもちゃにされそうだ。
俺たちは麻美さんと別れ、家の駐車場まで戻り、麗華姉ぇのプジョー206に乗りじーさんの屋敷へ向かった。あの屋敷に行くのは久し振りだな。

‥‥‥‥‥‥‥

着いた…が、やっぱりデカいな。この屋敷は。屋敷だからか。
車を降り、玄関の前に立ったそのとき突然後ろから声を掛けられた。
「ありゃ?麗華と…雅章か。久し振りじゃな。元気にしとったか?」
振り返ると如月大介その人がこちらへ歩いて来る。
「ごきげんよう、お祖父さま。どうして、この娘が雅ちゃんだと判ったのですか?」
「うむ、立話も何じゃから家に入らんか?」
そう言うとじーさんは玄関のインターホンの前に来る。
玄関と一口で言っても、時代劇に出てきそうな立派な屋敷の門である。
「ワシだ。孫の麗華と雅章が来たから、戸を開けてくれんか?」
暫らくすると重厚そうな扉が開かれ、中庭が見えるてくる。
そこは広い日本庭園であり学校のグランド並みに広いのだ。
門からは道がその庭園を突っ切るように屋敷まで伸びていて、俺達はかなりの距離を歩く事になる。

「ほぇ…相変わらず広いなぁ」
「そう言えば、雅ちゃんがここに来るのも久しぶりだもんね」

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