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勾玉キッス☆
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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勾玉キッス☆ 51

麗華姉ぇは下を向いていて表情がわからないし!傍目から見た俺は『顔を赤くしてあたふたしてる美少女』だろうなと訳のわからない事を考えてしまった。
「フフフフフ…」
…え?
「アハハハハハハ…。雅ちゃんったらもう、反応面白いわ〜♪」
「…」
「アレ?怒っちゃった?」
「当たり前でしょ?」
全く、そういう冗談は止めて欲しいもんだ。
「ちょっとは期待した?」
…まあ、少しは。口に出さないけど。すると、麗華姉ぇは
「まぁ半分は冗談だけどね」
半分は冗談って…それじゃ残りは本気?
「やぁねぇ。もぉ、雅ちゃんったら、そんな目で見ないでよ。深い意味はないのに大袈裟よねぇ」
口に手を当てながら麗華姉ぇは笑っている。
もしかして…遊ばれた?
「じゃあ、あたしは後片付けするから。雅ちゃん、また明日ね♪」
麗華姉ぇは、そう言いながらテーブルの上にある食器を持っていく。
俺は訳もわからず立ち尽くすだけだった。
「あ、そうそう。雅ちゃん、デート前には綺麗にメイクしてあげるからね。ああん、楽しみぃ〜♪」
やっぱ俺の事をからかってたのか。
翌日、連日の疲れからぐっすりと寝ていた俺が起きたのは11時を過ぎた頃だった。久し振りに夢をみなかったな。
やはり体は女のままだ…。
俺は昨日の服(ブラウス、ジャケット、ミニスカ)に着替えて、帰ってきた麗華姉ぇと昼飯を食って、メイクを施された後出かけた。

「麗華姉ぇ、まずはどこへ行くの?」
「まずは図書館ね。あ、そうそう、昨日ネットで調べてみたけどあまり成果はなかったわ…」
そう言う麗華姉ぇはスーツ姿だ。家に帰ってきたときから着ていたから、午前中の用事というのは学校の事だったんだろう。
近所の図書館に着いた俺たちは、この地方の歴史もしくは伝説を扱った本や新聞や雑誌を調べることにした。思ったより数は少なく、麗華姉ぇの読むスピードが速かったので30分くらいで司書さんに紹介されたほとんどの資料を調べてしまった。
「どう?収穫はあった?」
「全然無し。麗華姉ぇは?」
「もちろん、ないわ」
…何がもちろんなんだろう?そのとき
「あれ?麗華!?久し振り〜」
そういいながら女の人がこっちに歩いて来る。
「え、麻美?何でここに?」
「ここで働いてるの」
「連絡くらいしてくれてもいいじゃない」
どうやらこの人は麗華姉ぇの知り合いらしい。
「えっと、この人は…」
「あ、ごめんね、雅ちゃん。紹介するね。麻美、この娘は私のイトコの桐生雅章。雅ちゃん、このお姉さんは私の大学時代の親友で山田麻美」
「あ、どうも…初めまして」
「初めまして、雅章ちゃん。よろしくね。ところで二人は何を調べてたの?」
「ちょっとこの辺の昔話をね…」
「ふーん、お祖父さまには聞いてみたの?」
「「え?」」
「ほら、麗華の自慢のお祖父さま!」
そのことをすっかり忘れていた。麗華姉ぇの様子を見ると同じらしい。

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