女性化パラダイス 16
「もしかして、第二次性徴変異症ですか?」
「う、うん」
光と遥は自分たちのそれぞれの身の上話を希に話した。
「お2人とも素敵な美男子ですね。女性だった時もきっとかなりの美人だったんでしょうね」
希が言うと光が、
「いやいや、君こそとっても河愛いよ!」
すると真央が、
「本当。希ちゃん、女の子になっても、男の子だった時も、とっても河愛いわね!」
希は洋の2歳下の弟だったが、小学校卒業直後にK大学病院で女体化薬の投与を受け、弟から妹に変わったのである。それからすぐにK大附属中に入学し、真央のいる水泳部に入部した。
「希ちゃん、洋くんや雅(みやび)さんと同じ共栄学院に入るって言ってたんだけど…」
雅は洋の3歳上の姉で、この時、共栄学院高等部3年生、また、洋は共栄学院中等部の3年生である。
「お待たせ」
抜群のプロポーションの身体にオレンジ色のビキニをまとった雅が姿を見せた。
新「素敵!」
優「本当!洋くんのお姉さん、とても奇麗ね」
雅を前に、優と新はうっとりとなる。
「真央ちゃん、久しぶりね。元気だった?」
「はい!」
真央は女体化する前から雅に憧れていた。雅も、洋のことが大好きな、女体化した真央のことをよく理解していた。
「お姉ちゃん」
希が正面から雅に抱きついた。
「この子、男の子でもってこの容姿で、どうも女の子ぽかったでしょう。だから、本物の女の子になるよう、母も私も希に勧めたの」
雅は希を抱擁しながら話す。
「その事に当たっては真央ちゃんにも相談したのよ」
「女になりたてだからフォローして上げられる環境が大事かなと思って・・・」
「それに真央ちゃんと同じ学校なら希も上手くやっていけると思ったし。」
すると雅は、
「優ちゃんと新ちゃんも引き締まっているわね。」
「くすぐったいです。」
括れた腰に触れながら、
「希も成長したらこうなるのかな。」
すると遥が、
「新と違って希ちゃんは純粋だから悪い・・・」
「酷い言い方ね。」
「ほらほら、喧嘩はしないの。」
真央が止めると、
「希の場合、少し異性としての男に恐怖感はあるみたいで・・・」
昨年、小学6年の夏休みの臨海学校でのことだ。宿舎での入浴、まだ男だった希はクラスメイトの男子数人と共に男湯に入った。当然、皆、全裸になった。浴室に入ると、クラスメイトたちは華奢で艶やかな希の裸身に見とれた。そして、彼らは一斉に希を取り囲み、正面からも背後からも代わる代わる希を抱き締めたり、更に、勃起した男根を希の身体のあちこちに擦り付けた。
これが原因で、希は男子でありながら男に恐怖を感じる様になってしまった。それは兄の洋の股間の盛り上がりを目にしただけでも怯える程だった。
雅や洋はこの事を希から聞いて知っていた。