女性化パラダイス 17
更衣室で着替えていると、
「あ、あの、真央さん、兄のあれとか触って平気みたいですけど・・・」
「み、見ていたの。まあ女として洋君が好きだからね。」
「希にも素敵な相手が見つかれば良い・・・でも少し寂しいかな。」
帰宅した希は雅と一緒に風呂に入りながら、
「ね、姉さん、誰か好きになるって・・・」
「その事は数式とか法則とかがある訳じゃないから、上手く説明できないな。」
「そ、そうか。」
希の背中を洗いながら、
「希、あなたはあなたなりにやっていけば良いから。」
水泳部の練習中に真央と新が、
「希ちゃん、また速くなったみたいね。」
「真央さんらのご指導のおかげです。」
「ちょっと見ないうちに胸が少し大きくなったみたい。」
新が少し揉んでしまうと、
「あ、あの・・・」
「ごめん、悪気があった訳じゃないの。」
真央らが着替えようとすると、希は全裸のまま自分の胸に触れるのだが、
先程、新に揉まれたよりも気持ち良く感じ、
「女はね全身が感じやすくなっているの。」
希以外にも胸などを触っている新入生がいるのを見て新が、
「女になったばかりだからって、そういう事しないの。」
「翼ちゃん!」
その子は希のクラスメイトの白井翼だった。
翼は希と同様、小学校卒業直後、希と一緒にK大学病院で女体化を果たした子だった。そして、2人はすぐに仲良しになり、共にK大学附属中に入学すると同じクラスになり、更に、共に水泳部に入部した。
真央や新が退室し、更衣室の中は希と翼の2人だけになった。2人とも全裸だった。
「希ちゃん」
「翼ちゃん」
共に全裸で見つめ合う2人。
女になってから多少和らいだものの、希の男性恐怖症は完全には治っていなかった。
自分は女として男を好きになれるか、希は悩んでいた。同じ女の子に恋をしてしまうかもしれない。そのことを雅に話すと、
「希がそれでいいんならいいんじゃない。今は女同士でも結婚できるんだし…」