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ソウルイーター 〜捕われたマカ〜
官能リレー小説 - 二次創作

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ソウルイーター 〜捕われたマカ〜 1

ある夜。
ここはフランケン=シュタイン博士の家、ツギハギ研究所。死武専での博士の教え子、マカ=アルバーンが、シュタインに呼ばれてやってきた。
「博士ー。マカです」
扉をノックしてあいさつをするマカ。優等生のマカは、先生に対する礼儀もキチンとしている。
「ああマカ。入って」
中からシュタインの声がした。
「失礼しまーす……」
扉を開けて中へ入ると、室内は妙に薄暗かった。もう夜なんだから電気くらい点ければいいのにとマカは思ったけれど、この先生が変なのは今に始まったことじゃないので気にしないことにした。
「なんですか博士? “狂気の波長”についての大切なことって……。しかもソウルに内緒って」
ソウルというのは、マカのパートナーの魔鎌、ソウルイーターのことである。
「まあそこに座って」
シュタインは部屋の中央にある椅子を指し示した。
マカがそこに腰掛けると、シュタインも自分の椅子に座った。可動式の、デスク用の椅子だ。
「マカは前に、狂気を持ったことがあったよね?」
突然の問いに、マカは意図が読めずに困惑する。
「え? は、はい。クロナと戦ったときに……」
「どう思った?」
「どう? どうって言われても……」
なんだかいやな予感がした。今日の博士は、なにかおかしい。もともと変な人だけど、いつもとはどこか違っていた。
「あ、あの、博士……」
恐る恐る尋ねようとするマカ。ただの思い込みであってほしい。そう願うが、やはり事態はそうはいかなかった。
「オレはね、いまとても清々しいんだ。狂気って、素晴らしいと思わないかい?」
予感は、確信へと変わった。シュタインが見せたうそ寒い笑顔には見覚えがあった。
狂気に、支配された顔……。
「は、博士!?」
やばい、と思ったときには遅かった。
突然椅子の肘置きから手枷が現れ、マカの両腕を封じた。
へらへらへらへら……。
シュタインはいつもの調子でへらへら笑っている。
「魔道具、『寄生椅子』。座り心地はどうだい?」
(博士……、完全に狂気に支配されてるっ! だれかに知らせなきゃっ)
マカはなんとか逃げようともがくが、ムダだった。椅子の拘束は強力で、職人として鍛えているとはいえ、女子の力ではどうにもならない。
「やだっ……! 放してくださいぃっ!」
シュタインは、まるでなにも聞こえていないようだった。
「……君を解体したくなった」

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