世紀末を生きる女傭兵部隊 2
リーダーらしき男がベッドに上がる。ベッドの周りにはいつの間にかレイダー達に囲まれており、下卑た笑いで順番を待っていた。
男がズボンを下ろすと少女は目を見開いた。なんとペニスが二本生えていたのだ。
「どうだ嬢ちゃん?これからこいつてヒィヒィ言わせてやるぜ!」
と少女の両足を掴むと力任せに開き二穴に狙いを定める。
「んんんーーー!!!」
あぁ無情。少女はこれから陵辱され先ほどの女性と同じ末路を辿るのだろうか。だがこれが今の弱肉強食の世界……ここに暴漢から彼女を救うヒーローはいない……
パァン!
「ぺぽぉっ!?!!?」
突然銃声と共にリーダー格の男の頭がはじけとぶ。鮮血と脳漿がベッドと少女の身体に飛び散り、頭を失った身体はズルリとベッドから落ちた。
少女…いやその場にいたレイダー達も一瞬理解できなかった。それが襲撃だと気づいたのは入り口付近の空き缶が潰れる音がする数秒後だった。
「んな!?誰だ!!?」
一斉に音がした方向を向くレイダー達。だがそれをみた瞬間、少女と同じように目を見開いた。
侵入者は無骨なパワーアーマーを着ていた。ガシャンガシャンと歩くその姿はさながら中世の鎧騎士のようだ。だがレイダー達が見ていたのはそれではなくそれの持っている武器だった。
それは槍でも剣でもなく、ミニガンだった。その銃口がいままさに彼らに向けられているのだ。
その後のレイダー達の動きは様々だった。逃げようとする者や武器を手にしようとした者。だがそれもガトリング砲の弾の方が早かった。
「「「「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?!?!?!!」」」」
それは最早一方的な殺戮だった。ガトリング砲の猛烈な回転音で発射される弾丸は彼らの肉体を瞬時にミンチにした。
そしてものの三十秒の掃射で全滅した。床は薬莢と血と内臓が散乱しており侵入者以外は生きてはいない状況だった。
「ふー……ふー!」
否、少女は生きていた。最初に死んだレイダーがベッドにぶつかり倒れ、そのまま地面に伏せていたのだ。そのおかげで奇跡的に弾丸には当たらなかったのだ。
もしかして助けに来てくれたのか?そんな淡い期待を抱きつつ少女は倒れたベッドの影にうずくまっている。
すると侵入者は少女を見つけると彼女の前でしゃがみこんだ。
「あー、先に言っとくけど私達は別に助けに来たわけじゃないから。ここの連中がうちのシマを荒らしたから報復しにきただけ」
と冷たく言い放つ。そこへ新たに何人かの人間が入ってきた。皆武装しており、全員少女だった。
「えー!もう終わり!?ちょっとシオン!少し獲物残しといてよ!」
「いやいや、ミニガンじゃ手加減は難しいって」
「んで、その子は?」
「多分慰み者にされてた子。運よく当たらなかった」
「ふーん、ラッキーガールってやつ?」
まるで子犬に集まる女子高生のごとく奴隷少女の周りに群がる武装少女達。すると入り口から怒鳴り声が響く。
「こぉらぁ!!お前ら何油売っているんだ!!」
現れたのは長身の褐色ラテン系の女性だった。迷彩柄の服を着ており、右手にはスナイパーライフルが握られていた。
「ペチャクチャ喋ってないで使えるものは残さず回収!急ぎな!」
「り、了解!」
慌てて武装少女達は散らばり食料や水、レイダーが使ってした武器や弾薬を集め始めた。その様子を見ながら女性はパワーアーマーを着た人間に近づいた。
「シオン、そのガキは?」
「恐らく移動中に遭遇した襲撃されたトレーダーの唯一の生き残りかと……ライカさん」
「ふーん……」