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麻薬戦争
官能リレー小説 - 戦争

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麻薬戦争 2

何しろ怒り狂った市民らに暴行、やむを得ず放水と暴徒鎮圧用スモーク弾が乱舞させたのである。半世紀前よりも然程治安が悪化してない……これには在日華僑らの統制もあるようだが。
「所轄は?」
「来ましたよ……アレ準備してましたね」
地面にうつぶせにさせて手錠をかけ終えた部下はリーダーに告げるとパトライトを点滅させた所轄と県警本部捜査隊の御一行を乗せた捜査車両が来る。
「これはこれはハイエナ殿、お手柄ですな」
「都落ちしてさぞかしヤル気無しと思っていたが……まあこいつらの調べ終わったら護送してくださいな」
リーダーの言葉にビシッとしたスーツを着た県警本部長付捜査官は頭に血管が浮かんだ。
「お前も身内があんな事になってよく代紋を持っているな」
「スタンドプレーしてこっちがとばっちりを喰らって……現場を知らん奴がキャリア様とは、実績がこんなもんじゃ永田町のパパが悲しむだろ」
周囲の警察官は慌てて二人を引きはがす。言葉で済むうちはまだいい、二人は警視庁時代から拳で語り合う悪い意味で“素敵な仲”でもある。
二人の因縁は大まかな事は警察業界では知られている……ここ半世紀で最も最悪な不祥事で家族にも実害が出ている。リーダーの事、御神宗一郎警部の妻は情報漏洩されて捜査対象の麻薬組織に薬漬けされて警察病院の特殊病棟に収容、同時に誘拐され娘は小学生ながら巨乳と巨尻を発現させる遺伝子操作加工されており父親の同僚が救助して事なきを得ている。その情報漏洩した相手こそこの県警本部長付捜査官に左遷された警視正だ。
「御神リーダー、ベイサイドでバットトリップによる通り魔が発生、橘が拘束してます」
「そうか……被害状況は?」
「確認中です」
彼はため息をつく。最悪な事態こそは避けたい……。
「話せるか?」
「危険ドラックとの併用で無理かと」
Pスマホのインカムを操作すると橘が出る。
「今、身体検査したんですがそっちに出張販売している売人は?」
「現行犯逮捕している」
「了解です、県警本部に顔を出しますので」
御神は因縁がある捜査官に言う。
「ほれ、仕事が増えたぞ」



東京某所、ここに御神らが所属する警視庁広域機動捜査隊の本部ビルがある。
「よっ、またやりやったそうだね。あいつは次の選挙で永田町の住人になるそうだが……大丈夫か?」
「大丈夫さ……対立候補はあの事件を知っている。チョンボして県警左遷なんて有権者を舐めているとしか思えないし……」
御神とは同期である秋月 涼は広域捜査隊支援課所属しており捜査隊に所属する捜査員の活動を支える。軍隊で言えば補給を主任務にする後方支援と言った趣旨だ。
「奥さんの容態は?」
「ここまで持っているのが奇跡だとさ……」

「尊厳死も考えているのか?」
「……ああ、今は警察病院に入院出来ているのは上層部の償いみたいなもんだ……このポストもな、何れは限度が来る」
妻は誘拐されまるでダッチワイフの様にマワされた、救助した際には中絶した跡も見つかり夫である御神はその場で崩れた。せめて娘に中毒性薬物投与されてなかったのは救いと言えるが身体を弄られた事には変わりが無く今でも身長は当時のままだ。
「お兄さんはそのまま軍人か?」
「ああ、進路に関してはあいつに任せている」
長男は幸い難を逃れたが変わり果てた母親を見て軍人になる事を決めたらしい……まっこんな警察組織よりもマシかもしれない。日本は東アジア動乱前に自衛隊を国防軍化しており徴兵義務が設けられた。最初は反対の声もあがるも東アジア動乱で人民解放海軍が沖縄海域を侵略された事もあり今では反対の声も上がらない。否、上がる雰囲気ではない。
「……それよりも車輛の修理を頼む」


「こまったものだ……これだから本国土人はつかえない」
犯罪組織の長はTVニュースで報道された内容を見て嘆いた。某県で起きた出張売人の逮捕である。
所謂在日外国人では最も多いのが太平洋戦争後の朝鮮半島からの“移住者”であるが我儘故に冷戦時代に認められていた特権を求めるも時代も変わり状況も一変した今ではそれを認めない……“帰国”か“帰化”を選ぶようになっているのだ。本国土人とは高麗共和国出身の朝鮮人を在外高麗人が言う差別別称だ。彼は帰化を選んだのは本国では所詮暮らせないからだ……この様に帰化を選んだ在外高麗人が思いの他多い、そして本国生まれの国民も海外へと出たがっている。それが犯罪組織に加担する事になっても……。

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