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原始戦争
官能リレー小説 - 戦争

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原始戦争 5

「一体これはどういうことだ?牧川も三井も…いや、他の連中も居るぞ…皆死んだ筈なのに…。やはりここは夢ではなく、本当に天国か魔界か何かなのか…」
太一郎は天国や魔界の存在を信じようとはしなかったが、目の前に広がっている光景は疑いようもなかった。
その時、太一郎の゙頭の中で何かがはじけるような音が鳴り響いた。
「んおッ!?」
脳の中をかき回されるような不快感に襲われ、太一郎の頭にあの日の光景が蘇る。
任務遂行の前夜、鈴木と個室を充てがわれたあの日の事が…。
死にゆく国を憂い、酒を酌み交わしながら語り合った夜。上官に命じられた任務を遂行することが、己の使命と信じ死しても護国の鬼とならんと決意した夜。
そして、小さな個室の利用を許された夜…。
机どころか布団すらも無いこの個室を使うという事はもう二度と帰ることはない、という意味である。個室というよりも木や金属で出来た巨大な箱でしかないそれは日本男児の極限まで溜め込まれた精を解放するためだけに作られたのであった。
部屋に入った二人は外部から観察され、詳細なデータを取られていたのだが気づくことはなかった。いや、彼等の前に入った誰もが真実を知らぬままに二度と帰ることはない任務へと向かっていったのだ。
内壁に描かれた奇妙な文様、それがこの部屋の最大の仕掛けであった。
日本の伝統的妖術と魔界の秘術…それから日本軍の科学技術が融合した、精の解析記録装置。日本男児の持つ精気を解析し、様々なデータを取るのだ。
部屋に入った二人はすぐに服を脱ぎすてると中から鍵を閉めた。
そしてそのまま部屋の隅に座り込むと、己の肉体を慰め始めるのである。
太一郎と鈴木にとってこれは久々の自慰であり、任務前の最期の楽しみであった。
二人の顔には任務や死への恐怖などなく、ただただ興奮と喜びに満ちていた。
そして二人の手の動きはどんどん激しくなっていく。
部屋の中に響きわたるくぐもった喘ぎ声がより一層激しくなると同時に、部屋のいたるところで火花が飛び始めた。だが二人はそれに気づくことなく行為に没頭していくのである。
やがて絶頂の時が訪れた。二人は同時に大量の白濁液を発射すると、ぐったりと床に倒れ込んだ。
荒い呼吸音だけが部屋に響く中、鈴木がポツリと呟いた。
――いよいよ明日か…死ぬんだな俺たち…
その声は隣の部屋に居る太一郎には聞こえなかった。だが、鈴木が何を言ったのかはすぐに分かった。
――死ぬ前にもう1発だけ…
鈴木はそう言うと立ち上がり、白濁塗れの自らの肉棒をまた扱き始めた。
――ううッ!出る!
鈴木はそう叫ぶと同時に2度目の絶頂を迎えた。爆発的な勢いを持った精が噴射され、壁に当たると小さな光の花が咲いた。
太一郎も鈴木の行動に触発されるように立ち上がると、同じように自らの物を扱き始めた。
――うおおっ!鈴木!俺も出るぞぉぉ!
太一郎もまたそう叫びながら大量の精を放った。
その後も二人は幾度となく絶頂を繰り返し、最後の一滴が出なくなるまで出し続けた。
――ふぅ…これで最後か…もう出ないな…
太一郎はそう言いながら自分の手を見つめた。大量の白濁液で汚れた手を見ながら、彼は笑った。
――こんなに出したのは久しぶりだなぁ…これでもう思い残すことはない…
太一郎の゙頭の中に何かが炸裂する。
それは今までにこの部屋を使ってきた何人もの日本男児の最期の記憶。握り締められた陰茎が膨らみ、精を発射する光景…。

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