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ある一族の包囲網
官能リレー小説 - 同性愛♂

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ある一族の包囲網 6

「これじゃあ、あいつらみたいじゃないか…」
もしかしたらゴルゴン族はこうやって仲間を増やしているのかとも思ったが、どうやらそれは違うらしい。仲間を増やすつもりであれば置き去りにするわけがない。
「一体何が起こってるんだよ……」
その呟きに応える者は誰もいなかった。
とりあえず自宅へと戻るが、家はゴルゴン族の襲撃で完全に破壊されていた。家の残骸を前に途方に暮れるが、いつまでもここに居る訳にはいかない。
俺は村の中を歩いて使えそうな物や食料をかき集める。
これでしばらくは凌げるだろう。
次にする事は決まっている。この体の変化が何なのかを調べる事だ。
俺は山の中に入り込むと、川を目指す。
ゴルゴン族によって破壊された村は壊滅的だったが、幸いにして水場だけは無事だった。
水面に映る姿はやはり以前と違っていた。顔はそれなりに原型を留めていたが体はゴルゴン族みたいに逞しい。身長はおそらく2メートルを超えている。
髪の色は黒のままだが長さが伸びており、腰まで届いていた。
ゴルゴン族は猪の被り物をしている、だが俺はそんなものは持ってないしゴルゴン族の知識も記憶もない。
それにゴルゴン族じゃなくとも同じような体格をしている男なんていくらでも居るだろう。あんな風に鍛えた男が全てゴルゴン族になってしまうわけではない、あいつらは単なるならず者の集団のような存在にすぎない。
そんなゴルゴン族が猪のマスクだけを残して素っ裸になり、太いペニスを握り締めて腰を振り続ける光景はやはり異様だ。
何かに操られてたとしたなら、あのおかしな動きの説明がつく。
だが、ゴルゴン族が全員居なくなった今となっては誰が黒幕で何のためにあんなことをさせたのか分からない。
「くそ、手がかり無しってか」
俺は川に頭を突っ込みながら考える。
このままではいけないと分かっていても、現状どうすることも出来なかった…。

そしてニ年が過ぎた。俺はまたしてもあの日の悪夢で目を覚ました。「くそ……また夢かよ」
汗まみれになった体を拭きながら、俺は頭を抱える。
あれから色々と調べたが、結局何も分からずじまいだ。
ゴルゴン族はあれ以来ぱったりと姿を見せなくなった。おかしな格好をしてはいるが、無害な存在ではあったので彼等が一人残らず消えたというのに誰も気にしていない。だが、俺にとっては大問題だった。
ゴルゴン族が円陣を組み、俺に見せ付けるようにして自慰をしていた異様な光景が頭から離れないのだ。特にゴルゴン族達の真ん中にいた男は俺にとって特別な存在だった。
ほとんど強制されたとはいえ、俺はそのゴルゴン族の男のアナルを責めたのだ。俺はそのゴルゴン族に対しては、好意や親近感のようなものを持っていた。だからゴルゴン族の男が居なくなってからの喪失感は大きく、心にぽっかり穴が開いたようだ。
あの時の事を思い出そうとすると、自然と股間が熱くなる。
「ああ、ちくしょう!」
俺は雑念を払うように頭を振った。そんな時、ふとある噂を思い出した。なんでもゴルゴン族の集落があった付近に洞窟があり、そこに伝説の宝玉が眠っているらしい。なんでもそれを手に入れればどんな願いも叶うと言われているそうだ。
「伝説ねぇ……」
半信半疑ではあったが、他に情報が無い以上行ってみる価値はあるかもしれない。

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