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戦国相姦 ‐淀君と秀頼‐
官能リレー小説 - 時代物

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戦国相姦 ‐淀君と秀頼‐ 8

領内の治安に関する報告、父秀吉存命の頃から続く大坂の都市計画の推進状況の話を聞いたり、書面を決裁してゆく。
この時点で彼はすでに身長6尺近く体重30貫ほどあり、まだ14歳の若年ながら威厳を見せていた。

筆も達筆で、美しい字で署名し、花押を描いてゆく。

そうした姿は、右大臣にふさわしい風流と威容を併せ持っていた。

そして昼からは、学習の刻であった。兵書である「呉子」「六韜三略」などの講義や、公家風の作法教養の指導を受ける。
これがこの時期の秀頼の朝昼の日課であった。
そして日が暮れて、秀頼の寝室には淀の方と、過去に宛がった侍女5人が集められていた。
扉が開き、秀頼が入ってきた。侍女たちが平伏する。

この時秀頼は、「父を超える」という大目標(天下統一者たる秀吉を越えようというのだから誇大妄想のように受け取られても仕方無い面もあるが、彼は本気だった。そのためか彼は後に明清動乱に派兵したり、豪州大陸植民事業を始めたりしている。)の為に一つの決意をしていた。

「秀頼や、侍女たちを揃えましたぞ。」
「はい。ところで母上、ここからは私とこの者たちの問題です。

母上はお下がりください。」
「どうしたのじゃ秀頼、妾はそなたの母ですよ。」
「いえ、ここは私が漢になるための大切な舞台。母上を煩わせるわけにはまいりませぬ。」
とたんに淀の方の顔が険しくなった。

侍女たちは成り行きを恐る恐る見守っている。
「母上、私をご心配くださる気持ちはわかります。ですが私は本当の漢、本当の武士になりたいのです。もしお下がりいただけぬとあらば、毒杯を仰いでいただくか、さもなくばどこかの尼寺にでも入っていただくか・・・・・・」
話す秀頼の口調が次第に力強く強圧的になってゆく。

「なんですと!!母たる妾を滅すると?!」
「必要ならば、行います。どちらもできぬとあらば、右大臣の威厳に傷が入るやもしれませぬが首を討たせていただきます。」
さらに重い声で秀頼はつづけた。

すでに2人の間には視線が火花を飛ばしていた。
侍女たちは完全に怯えきっていた。

普段ならもしこのような事態になれば止めに入る大野治長や片桐且元もこの場にはいない。邪魔を避けるため、あえてこのような場を選んで言い渡したのだ。

やがて、しばらくして。
耐えられなくなった淀の方は、絞り出すような声音で言った。

視線を戦わせていた親子だったが、折れたのは淀の方のほうだった。
「・・・・・・・わかりました。妾も出家して、どこかの尼寺にて太閤殿下の冥福を祈ることにいたしましょう。」
秀頼はそんな母を見降ろして、できるだけ穏やかな声音で言った。
「おわかりくださり、ありがとうございます。」
「それでは支度もあります。妾はこれにて。」
それだけを言うと淀の方は部屋を出て行った。

淀の方が出て行き、静かになった部屋の中。
秀頼は5人の侍女たちに顔を向けた。

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