ある天才の発明品 4
作兵衛は刀を握りしめた。いつでも抜刀できる体勢を取る。
その時、男の体に変化が起きた。その体が小刻みに震えている。
作兵衛の全身に悪寒が走る。逃げろと本能が叫んでいる。
しかし、足が動かない。
男の肉体から発せられるただならぬ妖気に金縛り状態となっていた。
その妖気は、次第に濃くなり始めてゆく。周囲の空気が淀み、重く感じる。
やがて男の尻の割れ目から垂れていた白い液体が止まり、その代わりに何かが現れ始める。それは赤黒く、脈打つようにして動いている。
男の尻から現れたそれはゆっくりと伸び始めた。そして徐々に太さを増してゆく。それの先端は花弁のような形をしており、粘り気のある液体が滴っている。