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ある天才の発明品
官能リレー小説 - 時代物

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ある天才の発明品 3

「依頼人は商人らしく、とある大名の家臣だそうだ。ただ障子の後ろに隠れて、一切姿を見せなかったがな」
「それだけか?」
「それだけだ。それ以上は何も知らない。俺達を雇った理由も教えてもらっていないからな」
「…本当に信用できるのか?この仕事」
「さあな。一応、金払いだけは良いからな」
九平はそこで話を止めた。
作兵衛もそれ以上は聞かなかった。下手に詮索して気まずくなるのが嫌だったのだ。
その後二人は無言で野宿を続けた。見張りをしていた作兵衛が空を見上げると、東の空が少し明るくなっていた。夜明けが近いのだろう。
「おい、九平。夜が明けるぞ」
作兵衛は声をかけた。だが返事はない。
(まさかあいつ寝たのか?)
そう思いながら振り返ると、そこに九平はいなかった。
「九平…?」
作兵衛が辺りを見渡す。すると、近くの木にもたれかかっている人影が見えた。
(何だ、いたなら返事くらいしろよ…)
そう思った時、作兵衛は気づいた。
それは九平ではなかった。
その男は、作兵衛に背中を向けているので、顔はわからない。だが、その男が素っ裸だということはすぐに理解出来た。
引き締まった尻がこちらに突き出されている。
作兵衛は戸惑った。それと同時に、男の尻の割れ目から白いものが垂れているのが見えた。その異様な光景に、作兵衛は思わず後ずさった。
「誰だ?」
恐る恐る作兵衛は声をかけた。しかし、返事はない。
「九平はどうした?どこにいる?」
作兵衛が再び声をかける。
九平が居なくなり、代わりにこの男が素っ裸で木に寄りかかっているという状況。どう考えても嫌な予感しか無い。

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