PiPi's World 投稿小説

石像の秘めた謎
官能リレー小説 - 時代物

の最初へ
 3
 5
の最後へ

石像の秘めた謎 5

むわっとした熱気を帯びた男根が露わになる。それは俺の中に流れる血が滾っている証であった。
必死でノミを振るっていたので、身体中から汗が噴き出ている。特に褌に覆われていた部分からは尋常ではない量の汗が滴り落ちていた。
「やっぱりあんたを選んで正解だったな、これはまさに大傑作だ。あんたが彫ってくれたお陰で俺の中に眠っていたものを解き放つことができた」
男は興奮冷めやらぬ様子で言うと、俺の作ったばかりの仏像をべた褒めした。
俺もまた、全身から滝のように流れ落ちる汗をそのままに全裸で仁王立ちしていた。
「いやぁ…俺も熱中しちまったよ…自分でも驚いてるんだ」
そう答えるのが精一杯だった。激しい呼吸音だけが狭い空間を満たす。
「それじゃあ約束通り、あんたに報酬をやろう」
男はそう告げると、床の脇に置いてあった汚れた箱を開ける。小判が並んでいた。
「五百両だ」
俺は息を呑んだ。まさか本当に金があり、しかもそれをくれるとは思わなかったからだ。
だが、今となってはそんなことはどうでもいい。
「ありがたいが…この金はあんたが使うべきだと思う」
俺がそう言うと、男は一瞬キョトンとした顔になったが、すぐに破顔して言った。
「ははっ!あんたも言うねぇ!」
そしてお互いに裸のままがっしりと抱き合った。汗と男の臭いが混じり合った何とも言えない匂いがした。


,
の最初へ
 3
 5
の最後へ

SNSでこの小説を紹介

時代物の他のリレー小説

こちらから小説を探す