PiPi's World 投稿小説

爆乳☆陰陽伝
官能リレー小説 - 時代物

の最初へ
 37
 39
の最後へ

爆乳☆陰陽伝 39

箱から飛び上がり、残りの餓鬼霊を排除に回る。
だが、真横からの攻撃に晴士はまたも箱の中に落ち込んでしまう。
暴走した陰陽師の精が体にまとわりついて生臭い。晴士は攻撃のあった方に顔を向ける。
餓鬼霊やらが放心状態の陰陽師達を担ぎ上げるようにして集まってきていた。
箱の中に彼等を入れた方が無駄なく搾り取れると考えたのだろうか?どうであれ、不利だ。
とりあえず状況を少しでも好転させるべく、狐火を複数作って餓鬼霊の群れに撃ち込んでみる。すると・・・。

ポイポイッ(餓鬼霊たちが担いでいた陰陽師を投げ捨てる音)
ゴオォフッ!(狐火が陰陽師2人に命中する音)

「「あぎゃろぱおぉぉおッ!?」」
あろうことか、餓鬼霊の群れは半ば干からびた陰陽師をポイと前に放り投げ、肉の盾にして攻撃を防いだ。
盾にされた陰陽師たちは悲鳴を上げ、地面をゴロゴロとのた打ち回る。
しかし普通の火と性質の違う狐火はその程度のことでは消えはしない。
あまりにもひどい扱い。晴士もさっさと消してやればいいと思うのだが、あいにく彼はそれどころではない。
迫りくる餓鬼霊の群れを追い払うのに必死だったのだ。
盾を失った餓鬼霊の群れに狐火はおもしろいように命中するのだが、いかんせん多勢に無勢。
その距離をじりじりと詰められてくる。
せめて広範囲の攻撃か、もっと威力のある術ならばこうはならなかったのだが、晴士は狐火の術しか知らないし、敵も彼に何かさせるヒマを与えない。
「がああぁぁぁああぁッ!!??」
つめられる間合い。これまでの戦闘と狐火の多用による疲労。焦りから来る苛立ち。
それらが晴士の心をゴリゴリと削っていく。
だが折れない。あきらめない。今の彼はたまりにたまった性欲を発散するために戦う半妖狐。
苦労して捕まえた女を1人残らずおいしくいただくまで、あきらめることなどできなかった。
時間にしておよそ10分。
短くも濃厚な時間を過ごした晴士と餓鬼霊の群れは、お互いひどく消耗していた。
晴士のほうは霊力と体力のほとんどを消費し、獣人化が解けかかっている。
両膝を地面につけ、立ち上がることさえままならない状況だ。
一方の餓鬼霊側も残り8体を残し、全て晴士に焼き払われてしまった。
この戦い、引き分けで終わるのか?そう思われたその時だ。
全滅を免れた餓鬼霊たちが妙な動きをし始めた。
1か所に集まり、グルグルと球を描くように動き出す。
その速度は徐々に上がっていき、それぞれの姿さえ視認できなくなっていく。そして・・・!
「・・・・・・っ!」
晴士は絶句した。8体の餓鬼霊はここに来てとんでもない切り札を切ってきた。
これまで分裂による増殖を繰り返してきた彼らはここで一転、合体し1つになることで弱り切った晴士を潰しに来たのである。
合体したそれは、いつしかドロドロの巨大な塊に姿を変えていた。
陰陽師達のそばで溶けていた石と似ていなくもない。材質が同じなのだろうか。
その一部が盛り上がり、巨乳となる、晴士の思考を表したらしいのだが、これでは気味が悪いだけだ。
ただ、触り心地は良さそうだ…。
しかし、餓鬼霊なのだから触ればどうなるか分かったものではない。

SNSでこの小説を紹介

時代物の他のリレー小説

こちらから小説を探す