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爆乳☆陰陽伝
官能リレー小説 - 時代物

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爆乳☆陰陽伝 27

「ええっ!?ちょ、保利さん、ちょっと待って!?
 ぼ、僕なんかが保利さんの術を受け止めきれるわけ・・・むぐっ!?」
晴士があわてて抗議しようとするが、それより早く保利が口をふさいで耳打ちする。
「安心しろ。ちゃんと手加減してやる。それにご自慢の式神たちもいるんだから平気だろ?」
「モガガッ!?モガーーーッ!?(うそだーっ!唇が思いっきり笑っているじゃないですかーっ!?)」
口をふさがれてもなお抗議を続ける晴士に、保利は奥の手を出すことにした。
それは男ならば断われないであろう、甘い誘惑。
「・・・仕方ない。術の的をやってくれるのなら、今度私の胸を好きにさせてやる。それでどうだ?」
「ムガッ・・・?」
あの母乳の出る巨乳・・・否、爆乳を好きにできる。
彼女の胸の素晴らしさを知っている晴士は、その言葉に一瞬抗議することを忘れた。
すると主の危機に忠実なる下僕たちが反応する。
「おいこら。ご主人様を的にするとはどーゆーつもりだコン?
 あんまりふざけたこと抜かしていると、ブチのめすコンよ?」
「ごごご、ご主人様をい、イジメちゃダメですよぉっ・・・!」
コンは殺気もあらわに、カイはなけなしの勇気を振り絞って保利を威嚇する。
だが保利とて腐っても陰陽師。他人の式神に凄まれたくらいで引き下がったりはしない。
ライバルである安倍家の式神であればなおのこと。
右大臣の道草すらひるむ剣呑な空気の中。保利は式神たちに面と向かって言ってやる。
「安心しろ。ちゃんと手加減はする。イジメたりもしない。
 むしろこれはおまえたちにとってもいい話だと思うがな」
「・・・?どういうこと、コン?」
「私の放つ術をお前たちが防いでみせれば、晴士にいいところを見せられるんじゃないかということさ。
 それにまわりの人間たちもお前たちを評価するだろうし、ひいてはその主人である晴士の評価も上がる。
 私もちゃんとコイツに報酬は支払うつもりだ。どうだ?悪い話じゃないだろう?」
「む・・・コン」
「ど、どうします?お姉さま?」
主人である晴士が喜んでくれるとなれば、式神である彼女たちも反論しづらい。
コンとしては見世物になどなりたくないが、逡巡の末、保利の申し出を受けることにした。
気の弱いカイもそれに追従する。
こうして話はまとまり。帝の前で賀茂保利の術を披露する運びとなったのであった。

そして…
「…さて…では始めようか…」
「…ゴクリ…」
宮中の中庭、保利と晴士は十歩ほどの距離を取って対峙した。
晴士の前にはコンとカイが立ちはだかる。
「フーッ!!ご主人様には指一本触れさせないコン!!」
「ご…ご…ご主人様!大丈夫だよ!ご主人様はカイが必ず守るからね!」
「ふ…二人とも…あんまり無理しないでね…」
辺りに緊張感がみなぎる。
帝だけは浮かれているようだが…。
「凄いのう〜凄いのう〜♪安賀両家…陰陽師の大家同士の夢の対決じゃ〜。のう、道草♪」
「は…はあ、主上。その通りでございますな…」
保利は懐から一枚の札を取り出し、帝の方を向いて説明した。
「帝、これより私の術により、人に化身した妖の正体を暴き出してご覧に入れましょう…この札は破魔の札と申しましてですね…」
「あ、説明とか良いんで早く術の方見せてもらえる?」
「ぎょ…御意にございます…」
保利は気を取り直して札に念を込め始めた。
「ムムム……オンアビラウンケンソワカ……妖よ!その正体を現せぇっ!!」
保利は札を放った。
彼女の手から放たれた札は、あたかも意思を持ったが如く、真っ直ぐに飛んで行った。
その進行方向にいたのは…カイだった!
果たして彼女は晴士の盾となって、大蟹としての本性を大勢の人々の前で晒す事になってしまうのか…!?

…いや、そうはならなかった。
「ひいいぃぃぃぃ〜っ!!!!やっぱ怖いよぉ!!!!」
札が当たる直前、カイは信じられない反射神経を発揮して素早く身をかわしたのだ。
その結果…
「あぎゃああぁぁぁぁ〜っ!!!?」
札は晴士を直撃した。

 ボオォ〜ンッ!!!!

次の瞬間、晴士は爆発した。
「「「ええぇぇぇぇ〜っ!!!?」」」
全員(札を放った保利さえも)が仰天した。
「こ…この馬鹿ガニぃ〜っ!!!なに避けてんだコン!!?ご主人様は絶対守るって言ったこの口がぁ〜っ!!」
コンはカイの頬を引っ張り、頭をポカポカ叩いた。
カイは泣きながら謝る。
「ご…ごめんなひゃい!!ごめんなひゃいぃ〜!!らって怖かったんらもぉ〜ん!!」

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