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爆乳☆陰陽伝
官能リレー小説 - 時代物

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爆乳☆陰陽伝 24

「あひいぃぃっ!?」
「ほら!何チンタラやってるコン!?せっかく順番譲ってやったのに、ご主人様が退屈してるコンよ!?
 しっかり腰ふってご主人様を楽しませるコンっ!そら、そらっ・・・コン!」
「きゃんっ!?ああっ!?ご、ごめんなさいコンお姉さまぁっ!?
 ご、ご主人様ぁっ。カイ、気持ちよくなれるようにもっとがんばるから、許して・・・ひんっ!?」
主人にまたがり、騎乗位で奉仕していたカイが、涙目で2人に許しを請う。
(決して気持ちよくないわけではないんだけどな・・・)
苦笑しつつも、けなげな式神たちの好きにさせる晴士であった。
ちなみに彼が式神たちと交わっているのは別に性のはけ口にしているわけではない。
この性行為は彼女たちに生きる活力を与えるための行為・・・食事のようなものだ。
あやかしである彼女らは、この世界に存在するためにはそれなりのエネルギーを必要とする。
もちろん、それは人間の食事でもまかなうことができるのだが・・・。
一族始まって以来の落ちこぼれと侮蔑と屈辱の日々を過ごし。
ようやく念願の陰陽師になれたばかりの彼が、それらを用意するには懐事情が寒すぎる。
そこで代案として、このように交わることでエネルギーを充填しているのである。
彼女らとしてはこっちでもうれしいようだが・・・加減を間違えればあやかしである彼女らも妊娠する可能性もある。
だが晴士はそれを知らない。ただ彼は働き者の式神たちに報いてやれる唯一のことだと思い込まされている。
誰がそんなことを吹き込んだかは・・・言うまでもないだろう。
「コンっ♪」

一方その頃、取り巻き5人組はそれぞれ棒状の水晶の様な物を手にしていた。
色はバラバラだが、形は大体似たりよったり。
その禍々しい水晶を突き合わせて何やら良からぬ企ての打ち合わせをしている。
晴士が卑怯な手を使ったと本気で思い込んでいる彼等に躊躇は無い。
「いいか?作戦は話したとおりだ。抜かるなよ」
「おう。まかせておけ」
「アイツがどんな手を使ったかは知らないが、これさえあれば・・・ククク」
「おいおい、油断は禁物だぞ。
 アイツ自身はともかく、まわりに控えてる式神が一番の難関なんだからな」
「な、なぁ・・・本当にやるのか?」
4人が作戦に向けて最後の詰めに入る中、最後の1人が不安の声を上げる。
やはり5人がかりで落ちこぼれ1人を潰すことに抵抗があるのだろうか?
否。彼が不安がっているのはそんな理由ではない。もっと個人的な理由であった。
「心配すんなって。確かにお前のはあんまり戦闘向きじゃあないけどよ。
 真正面から攻撃するだけが戦いじゃないだろ?作戦通りにやれば問題ないさ」
「そ、そうかな・・・?」
「ああ。だからもっと自信を持て。迷いや恐れは術の行使に影響するぞ」
「わ、わかってるって・・・!」

5人組が持つ棒状の水晶。それはかつて都に災いをもたらした、低級から中級のあやかしを封印したものだ。
扱い方を1つ間違えれば暴走の危険もあるが、正しく使えば封印されたあやかしを式神として使役することができる。
彼らはこれを無断借用し、闇討ちという制裁を晴士に行おうとしていた。
うまく事が運べばそれでよし。もし失敗しても、今度は水晶の無断借用の罪をなすりつけてやればいいというわけだ。
しかし陰陽師になりたての新米が、封印されたあやかしを使役しようとは、いささか傲慢が過ぎないだろうか。
もしかすると、落ちこぼれの晴士が高等な人型の式神を連れているのを見て、自分たちにできないはずはないと思い込んでいるではないだろうか?
さりとて若い陰陽師たちを止められるものは誰もいない。
彼らもまた、引き下がることのできないところまで来てしまっていたのだから。
「・・・よし、行くぞ。陰陽師の正義は我らにあり、だ」
そして彼らは計画を実行に移すべく、行動を開始した。
新たなる災難がすぐそこまで迫っていることなど、晴士はまだ知る由もなかった。

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