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爆乳☆陰陽伝
官能リレー小説 - 時代物

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爆乳☆陰陽伝 21

しかも・・・。
「痛っ!!?」
「あ、ごめ〜ん。気付かなかったよ〜」
晴士の横を通り過ぎる際、これ見よがしに足を踏み付けていく取り巻き達。
・・・とまあ、このようにあからさまな嫌がらせをしてくるわけで・・・。
順風満帆に見える晴士の日常も色々と問題を抱えているのだ。

 ☆ ☆ ☆

ところが、晴士が陰陽師となって一ヶ月ほど経った頃、ある出来事がきっかけで風向きが変わった…。
「安倍晴士、賀茂保利、今日来て貰ったのは他でも無い。お前達に良い知らせがあるのじゃ」
「良い知らせ…?」
「何でしょうか?」
その日、二人は陰陽寮のトップである陰陽頭(おんみょうのかみ)に呼び出された。
「ウォッホン…聞いて驚け!お前達は帝(みかど)より拝謁(はいえつ)の栄誉を賜(たまわ)る事となった!」
「「えええぇぇぇっ!!!?」」
二人は仰天した。
つまり突然この国の最高権力者から『会いたい』と指名されたのだ。
「いいい…一体何がどうしてそうなったんですか!!?」
「訳が解りませんよ!!!」
宮仕え(陰陽寮は御所の敷地内にある)を始めてから、もうひと月近くなるが、二人ともまだ帝に会った事はもちろん、姿を見た事も無かった。
陰陽頭は笑って言う。
「いや〜、お前達が化け蟹を退治した話に帝が大変ご興味を示されてな…是非とも当人達から直接話を聞きたいと仰せになられたのじゃ。なあに、固く考える事は無い。ほんの退屈しのぎじゃよ。話をして帝を楽しませてくれればそれで良いんじゃ」
「は…はあ…」
「退屈しのぎ…」
向こうにとっては退屈しのぎでも、こっちにとっては一大イベントだ。
二人は半ば途方に暮れたまま陰陽頭の部屋を後にした。

「どうしよう…」
廊下を歩きながら晴士はつぶやく。
保利が言った。
「どうしようって…あの日あった事をありのまま帝にお話すれば良……っ!!」
言っている途中であの時の事を思い出して真っ赤になる保利。
その反応を見た晴士もハッと思い出した。
(そ…そう言えば今、保利さんと気まずいんだった…)
…って今さら気付くのも変な話だ。
だいたい今ちょっと普通に会話してたし…。
「「ハァー…」」
二人は同時に溜め息を吐いた。
今まで顔を合わせる度に、いちいちおっかなびっくりして挙動不審になっていた事が妙に馬鹿馬鹿しく思えて来たのだ。
「あ…あの、保利さん…」
「…何だ?」
晴士はあの日の事を保利に謝ろうと思った。
不可抗力とはいえ、結果的に彼女の処女を奪ってしまった事…。
男装して陰陽師などやっているだけあって、特に誰かに操を立てている様子などは見受けられないが、女子にとっての“初めて”は特別だと、男女の色恋沙汰には疎い晴士も聞いた事がある。
あの時は半ば保利の方から誘って来た感も否めなかったが、それもどうやら彼女の意思ではなかったようだし、ここは男として謝っておくべきだろう…と晴士は思ったのだ。
今なら邪魔をする取り巻き達もいない。
チャンスだ。
「あの…こ…この間の事なんだけどさ…」
「そうだ…それだ!」
保利は晴士の顔の前に指を突き付けて言った。
「…はい?」
「今はそうでも無いが、あれからしばらく股が痛くて普通に歩けなかったんだぞ!?お前、私に一体何をしたんだ!?」
「え……っ!?」
晴士は思った。
(ま…まさかこの人、アレの意味を知らない…?)
だとしたら…晴士は迷い始める。
彼女に男女の交合の意味や処女の大切さをわざわざ説明して理解させた上で謝るか?…いや、答えは“否”だ。
誠意・誠実が必ずしも良い結果をもたらすとは限らない。
そんな事をして要らぬ波風を立てる必要は無い。
だいいち彼女も傷付ける事になる。
自分の自己満足のためだけに、そんな事しなくても良いだろう…うん、良いはずだ…と晴士は自分に言い聞かせた。
「おい!何を黙ってる!?人の話を聞いてるのか!?」
「あ…ああ、もちろん!ええと…もう痛みは無いんだよね?」
「ああ、ほとんど無くなったが…」
「じゃあ忘れて…あの日の出来事は…きっと悪い夢だったんだ」
「そうはいくか!…それだけじゃないんだから…」
「…?」
「だから…私の身体に起こった変化が…だ!」
「…え?どういう事…?」
「そ…それは……」
保利は顔を赤らめて黙り込んでしまった。
「…?」
首を傾げる晴士。
「く…口では何とも説明し難い!ちょっと来い!」
「わわわ…っ!?」
言うが早いか、保利は晴士の腕を掴むと、彼をグイグイと引っ張って“ある場所”へと向かった。

…やって来たのは宮中でも特に人気の無い中庭。
ここは草木が生い茂っていて周りから視覚的に隔てられている。
「ここなら人に見られる心配は無いな…」
「一体何なの…?」
「い…良いから黙って見ていろ!」
そう言うと保利は、何を思ったか自らの着物に手をかけると、あれよあれよと言う間に前をはだけていき、晴士に胸を見せた。

※ちなみに今更ながら、晴士も保利も正式な陰陽師となるに従い、元服・加冠(成人)の儀を済ませており、今は“衣冠”と呼ばれる一般的な出仕着に身を包んでいる。

「や…保利さん…!?」
晴士は驚いた。
キツく巻かれたサラシから解放された保利の乳房は、以前に見た時にも増して、明らかに大きくなっていたのだ。
もう片乳だけで彼女自身の頭よりも大きいのではないだろうか?

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