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暴れん棒将軍
官能リレー小説 - 時代物

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暴れん棒将軍 94

「おねえちゃん…。いってぇ何があっただ?!」
 頭から布を被せられたおはつは楓の腕の中で訳も分からず叫んだ。
 動かなくなった権六の身体を抱え上げた家竜は声をかけてやる。
「おはっちゃん、心配するな。おっ父うには俺が話をつけた。そこのお姉ちゃんが、お前を山一つ越えた村に住んでるおっ母あの家まで送り届けてくれる。もう心配しなくていいぞ」
「…ほんとけ?」
「じゃあ、お姉ちゃんと一緒に行こう。すぐに着くからね!」
「楓、それじゃ頼んだぞ。おはっちゃん、いつかまた何処かで会おうな!」
 いつの間にか忍び装束に戻った楓はおはつを背に背負っている。そして家竜の別れの言葉と共に凄い勢いで駆け出した。
 楓の脚力なら、山越えなどあっと言う間である。
 おはつの母には楓が話をつけてある。権六の酒癖の悪さと暴力に苦しんで里に帰っていた母親はかねてからおはつを自分の手に取り戻したいと願っていたのだ。
 楓の懐にはおはつの母に渡す謝礼の切り餅が入っている。これでおはつの嫁入り道具も十分揃えられるだろう。
 さらに家竜は楓を使って浜松藩主に頼み込んで、いずれおはつの奉公先も斡旋してもらう話になっている。おはつが心の傷を癒し、母と二人の生活に慣れた頃、どこかの武家屋敷で下女として仕えて礼儀作法を学べば良い嫁入り先も見つかるに違いない。
(おはっちゃん…。今度こそ幸せになるんだぞ!!)
 家竜はそう心に思いながら、闇に消えて見えなくなった楓の後ろ姿をいつまでも見送っていた。

 しばらく後。
 権六の死体を土中に埋めた家竜と雅は大きな木の下に座り込んで一休みしていた。
「家竜様…。藤兵衛殿も大二郎殿も心配しておりますわ。早く宿に戻りましょう」
 女中姿の雅がくつろいでいる家竜に声をかけた。
「おう、雅。こうして見ると女中姿もおしとやかでなかなかいいな。いっそこのままの格好で旅を続けようか?」
「からかわないで下さいまし! 私、男の身なりでないと落ち着きませぬ。どうも足元がすーすーして…」
「そうか! 雅、いつもふんどし派のお前が今日は珍しく腰巻か! どうれ見せてみろ!!」
 がばっ!!
「きゃあああっ!!!」
 家竜にいきなり着物の裾をまくり上げられて、雅は絶叫した。
 むっちりとした白い太もも、その奥にある縮れ毛までもが丸見えだ。
「なぁに、気にすんな。見ているのはお月さんか狸かフクロウくらいのもんだ。このまま青姦しようぜ!」
 家竜は雅の股間に頭を突っ込んでぺろぺろと舐め始めた。
「あ…っ。そんな…っ!! いやっ!! こんな…ところで…」
「じゅるる…れろれろっ! れろれろれろれろ…っ!!(何言ってるんだ! こっちはすっかり濡れてるじゃね〜か!!)」
「ああああああんっ!!」
 いつしか雅も股間を這い回る舌の動きに酔いしれ、家竜の頭をがっちりと掴んで離さない。
 そしてその瞳には涙が光っている。雅も楓と同じように家竜が生きていたことが本当に嬉しいのだ。
(フフフ…。計画通り万事上手くいったぜ!!)
 口の周りを愛液と陰毛とヨダレまみれにしながら、家竜はほくそ笑んだ。
 精力絶倫の家竜がおはつとのあの程度のまぐわいで満足できる筈がない。
 権六を始末し、楓とおはつが行ってしまったら、藤兵衛らと合流するまでの間、雅に心ゆくまで下の処理をさせようという算段であった。
 ズプッ!! ズプッ!! ズプッ!!
 ぱんぱんぱんぱんぱん!!!
 蜜壷を突きまくる湿った音。女の豊かな尻と、男の引き締まった腹筋がぶつかり合う音。
「あひぃぃ〜っ!! 上様のオ○ンポすっごぉい!! いいの!! いいのぉっ!!」
 家竜に荒々しく貫かれながら、雅のはしたない声が森にこだました。
 そして楓が戻ってくれば再び三人でまぐわいが始まることになるだろう。
 結局どこまでいっても呑気で太平な家竜一行であった。

第四章 完

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第五章 芝居小屋の戦慄


 金谷宿で藤兵衛らと涙の再会を果たした家竜は、喜び合う暇も惜しんで道を急いだ。
 脚は早いが移動中は無防備で鉄砲の的になりかねない早馬はあえて使わず、あくまで徒歩である。
 一行は今までの遅れを取り戻すべく遠江・金谷から名古屋・熱田宿までの十七宿、距離にして約140kmを駆けに駆け、わずか三日で走破してしまった。
 途中、家竜らは十分用心はしていたが、これまでの激しい戦いで遂に裏柳生も甲賀くノ一も全滅してしまったのか、何の襲撃もないのがかえって不気味ではあった。

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