暴れん棒将軍 63
雅にとっても衝撃的な光景だろう。目を覚ませば眼前には自分の御満子があり、それを全開にされて牝穴をさらけ出した状態で針に縫い止められているのだ。
「むぐっ! ふぐううッ!!」
首を激しく左右に振りながら半白目で悶え続ける。
雅が悶えるたびにぽっかりと開いた穴ぼこから白濁液がぴゅっと飛び散った。
「雅! ゴメン!!」
ズブズブ…ッ!!
針が陰核の中心を差し貫いた。
「む"お"お"お"お"お"お"お"お"お"ッッッ!!!」
突き立てられると同時に陰核がみるみる肥大化し、親指の先ほどまでも膨れてゆく。
びくん! びくん!
幼児のお○んちんのようになった肉芽が大きく脈打った。
「きっとこのツボだよ! 雅、もう少し我慢してっ!」
楓は突き立てられた針の先端にもぐさをくくりつけると、火打石で火をつけた。
ブス…。ブス…。
小屋の中にもぐさの焼ける匂いが漂う。
「――――――――――――ッ!!!!」
雅は遂に耐え切れず失神した。
がくっと力尽きて、すっ…と全身から力が抜けてゆく。
女人の最も敏感な器官・陰核を串刺しにされ、そこにお灸まで据えられては、さしもの雅もたまったものではない。
ぴゅ―――――っ!
尿道が緩みきって尿(いばり)を吹き出した。まるで噴水だ!
「ダメッ! 火が消えちゃうっ!!」
楓は尿道口に直接口をつけ、ごくごくと尿を飲み始めた。
海水のように塩辛い液体であるのに一切ひるむ様子はない。頬に針が刺さってもおかまいなしだ。
…じりじりと焼けてゆくもぐさの香りに混じってアンモニアの匂いが漂う中、楓と雅の繋がっている姿は美しく輝いて見えた。
「楓…お前って奴は…それほどまでに…雅のことを…」
家竜は感動していた。
日頃は無愛想な楓の優しい心根を見た思いだった。
「もう大丈夫。目を覚ました時はいつもの雅さ」
気を失っている雅に着物を着せてやると、楓はふう、と肩で息をついた。
緊張した場面が続いて大分疲れたようだが、その表情は晴れやかだった。
「じゃあ、そろそろ行こうか? ん?」
振り返ってみれば、家竜も藤兵衛も前屈みのままだ。
「行こうったって…淫夢香の効力も消えてねぇのにあんなもの見せられちゃおさまりがつかねぇだろが! この馬鹿!」
「お恥ずかしい話じゃが、ワシもいささか…な。はっはっは!」
「そのまんまじゃ歩きにくいよねぇ…。じゃあ、あたいが軽く一本抜いてあげようか?」
男二人の困り切った顔を見て、楓はふっと微笑んだ。
二人は思わず身を乗り出した。
「おうっ、頼むぜ!」
「か、楓ちゃん、ワシもいいのか?」
「楓は俺の女だぞ! ダメだダメだ!!」
家竜は静止するように手を振りながら声を荒げる。
「手コキだったらいいじゃない。藤兵衛にもご褒美をあげなきゃ。そのくらい大目に見てあげて?」
「ちっ。仕方ねぇな…。おい爺さん、今回だけだぞ!」
「ウホッ!」
しゅっ! しゅっ! しゅっ!
れろれろ…。ぺろぺろ…。じゅぽん、じゅぽん。ぞぞぞぞぞ…っ。
ドクンッ!! ドクンッ!!
楓の柔らかい手が、口が、男たちの肉棒に灯った欲望の炎を見事に消し止めてゆく。
暗雲漂う旅路の空も、明けていつしか日本晴れ、楓の縦横無尽の活躍に、今日も無事一件落着であった。
(ENDテーマ流れる)
一方、川原では。
「それにしても楓のやつ遅いなぁ…。何時まで経っても呼びに来ない。一体何をやっておるのだろう? 腹が減った…」
あまり幸せでないのは、ぽつんと座り込む大二郎ただ一人であった。
第三章完
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暴れん棒将軍 外伝『女侠客・清水のお蝶と海道一の暴れん棒!!』
「ふ〜やっと次の宿場町か、やっぱ徒歩じゃ無く駕籠か馬で旅した方が良かったかね?」
ここは東海道五十三次17番目の宿場町駿河の国(静岡県の中央部)興津。
古代より東西を結ぶ東海道の要所として栄え、街道だけでは無く駿河湾の穏やかな波を利用した港も在り(現在の清水港)駿河の国の中心都市として栄えている。
「ふぉふぉふぉ・・・竜は若いのに軟弱じゃのう。少々鈍っておるのではないか?」
すると好々爺然とした真っ白な髪の老人は、まるで疲れた様子を見せず、そう言って笑う。
「ハン!誰が鈍ってるって?一日中歩き通しが面倒なだけさ!・・・どうですご隠居?明日の旅の英気を養う為、これから色町に繰り出しませんか?」
「ふぉふぉふぉ・・・それは良い!ワシもまだまだ若い者には負けませんぞ!!」
二人はお互いに視線を合わせると、今にも色町へ飛び込まんとするかの様に足を速める。