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暴れん棒将軍
官能リレー小説 - 時代物

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暴れん棒将軍 56

「ちっ、バレていたのか! お前たちかかれっ!」
 菖蒲が苦々しげに叫んで腕を振り上げた。

 ザバァッ!
 いつの間に潜んでいたのか、湯船の中から次々と人影が立ち上がった!
 見れば皆、女である。十数人ほどだろうか?
 そのいでたちは、顔に頭巾を被っただけの素っ裸であった。手に手にクナイや手槍を持っている。
 家竜たちは女たちに完全にとり囲まれてしまった。
「お主らには死ぬ前に極楽を見せてやろうと思うたのに…」
 菖蒲ははらり…と薄衣を脱ぎ捨てた。椿と桔梗もそれに続いた。
 乳房も、若草の陰りも、三人の身体の秘められた場所はすべて露わとなってしまう。
 全裸の美女たちに命を狙われるとは、なんとも贅沢な絶体絶命の危機であった。

 …じり、じりと女たちは間合いを詰めていく。
「それっ!!」
 菖蒲の号令に呼応して半数ほどの女たちが一斉に飛びかかった。
 と、その瞬間。
 ぶしゅうううっ!
 真っ赤な液体が周囲に飛び散った。
「何っ?!」
 今までの刺激的な光景に我慢に我慢を重ねていた大二郎が、ついにこらえきれず鼻血を噴出したのだ。大量失血で気が遠くなった大二郎はそのまま沈んでゆく。
 目標を見失った敵の女はざぶんと湯に落ちた。
「今だっ!!」
 気勢を削がれた女たちの隙を突いて家竜と藤兵衛は素早く動いた。
 藤兵衛は素早く下帯の中に仕込んでいた鉄扇を取り出し、襲ってきた女の手槍を叩き落として奪い取った。
 一方、家竜は湯船に沈んだ女の首筋に手刀を叩き込むと、濡れ手拭いで迫ってくる女の顔をばしん! と叩く。そして相手がひるんだ隙にみぞおちへ拳を叩き込んだ。
 藤兵衛は武器を奪った女の手首を掴んで振り回し、女たちの群れに放り投げた!
「きゃあああああああっ!!」
 ズダァァン!!
 次々に女たちの身体が吹き飛び、岩肌や湯の中に叩きつけられる。
 この間、わずか数秒の出来事であった。

「くっ、なかなやるな…。だが、我らの縛円陣からやすやすと逃れられると思うなよ?!」
 菖蒲の声と同時に待機していた女と無事だった女たちは態勢を整え、再び家竜らの周りを取り囲む。
 家竜は周囲を睨みながら湯の中から大二郎を助け起こした。藤兵衛も手槍を持ったまま身構える。
 …しかし、今度は襲ってこない。
「どうしたんだ、もうお仕舞いか? あぁ? 色っぺー姉ちゃんたち」
 家竜は挑発するが誰も答えない。
(次はこいつら、一体どういう手で来るんだ?)
 と、家竜が訝しんだ瞬間。不意に力が抜けてゆくのを感じた。見ればおのれの逸物が隆々と勃起し、痛いほどだ。全身の血が股間に集まっているようだった。
 隣に来た藤兵衛も大きく勃起し、身体がぐらついている。
 見れば、女たちの群れの数人が自ら女陰を手で広げている。大きく広げられた薄紅色の亀裂の奥から何やら霧のようなものが漂ってくるではないか!
「ほっほっほ! 甲賀忍法・淫夢香…。だんだんたまらぬ気分になってきたであろう?」
「…うううっ! てめえら、くノ一かっ?!」
「知れたことよ。せいぜい夢見心地で死ぬがよい!」

 囲んでいる数人の女が両手で乳房を持ち上げた。
 ぷしゃ―――っ!
 大きく膨れた乳首から飛び出す乳白色の液体が家竜らを襲う。
「むっ!」
 藤兵衛はとっさに鉄扇を広げて防いだ。しかし家竜と大二郎はもろに液体を顔面にくらってしまった。
「ぐわっ! 目が…目がっ!!」
 白濁した母乳は一瞬で固まり視界を塞いだ。両目に手を当てて思わずかがみ込む家竜と大二郎。
「どうじゃ? 甲賀忍法・乳時雨(ちちしぐれ)の味は? 今度こそ死ねっ!」
 武器を構えた女たちが再び飛びかかった。
 今度は皆ゆっくりと宙を舞い、大きく広げた股間から淫夢香を吐き出している。
(…これはさすがにまずいわいっ!)
 とっさに藤兵衛は持っていた手槍をくノ一の股間に投げ込んだ!
「ぎゃあああああああっ!!!」
 無残にも女陰を串刺しにされた女が墜落する。
「お師匠っ! 相手は女だ! 殺すんじゃねぇ!!」
「馬鹿者! この期に及んで何を甘っちょろいこと言うとるんじゃ!!」
 家竜の罵声をものともせず、藤兵衛は空中に飛び上がって鉄扇でくノ一を数人叩き落とす。
「おごおおおっ!!」
「ぐええっ!!」
 ゴキッ!! ボコッ!!
 人骨の砕ける嫌な音がした。
 しかし、そこまでだった。
 淫夢香で既に身体の力を奪われていた藤兵衛は跳躍を終えるとがっくりと力尽き、ぶくぶくと湯に沈んだ。

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