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暴れん棒将軍
官能リレー小説 - 時代物

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暴れん棒将軍 30

 今まで誰にも破られたことのない自分だけの秘技。それが通じない男がここにいる。
 自分の誇りを打ち砕かれた雅は、ただ呆然としていた。
 家竜はそのまま立ち上がると、両手をぶらりと下げたまま雅の方にすたすたと歩いてくるではないか!
 理解できないものに対する恐怖感が全身を貫いていた。
 雅は思わず後ずさりした。
「家竜! 刀を抜けっ!」
「嫌なこった! 俺は、女を斬る趣味はねえんだ」
 そう言いながら家竜はどんどん歩み寄っていく。
 一見、無造作にも見えるが、その実、気迫がみなぎっていて隙がない。
 さっきまでの家竜は、楓を人質に取られたことで心中に焦りがあり、雅の卓越した剣と奇抜な衣装に翻弄されて防戦一方となってしまっていた。
 しかし、今の家竜は違う。
 雅の必殺技をからくも逃れたことと、剣を折られたことで己の心にあった焦りや力みに気づき、『明鏡止水の心境』に達したのだ。
 二人の立場は完全に逆転してしまった。

「ううう…っ」
(奴の身体が…以前よりも大きく見える! 何故だ? 何故、奴はこんなに落ち着いていられるのだ…?!)
 さっきまであれほど優位に立っていた自分が負ける筈はない!
 必死にそう自分に言い聞かすと、雅は気力を振り絞って斬りかかった。
「うわぁあああああ――――ッッ!!!」
 しかし次の瞬間、剣を振り下すより速く、家竜は雅の懐に飛び込んでいた。

 どすん…っ!!
 家竜の左腕が剣を柄の部分で受け止め、右腕は雅のみぞおちにめり込んでいる。
「………っ!!」
 声を上げる間もなく雅は気を失い、がっくりと崩れ落ちた。
 家竜はそれをがっちりと抱き止める。
「はぁ…はぁ…。手強い…相手だったぜ…!」
 肩で息をしながら家竜は呟いた。
 これこそ新陰流に伝わるという奥義『無刀取り』であった。

 一方、高見の見物をしゃれ込んでいた糞虫は愕然とした。
「ちっ! あの馬鹿、負けやがって!! ならば二人一緒に始末するまでよ!!」
 しゅっ!
 糞虫が松明を放り投げると、爆発音と共に辺りがたちまち炎に包まれた。
 用意周到な糞虫は周辺に火薬と油を仕掛けておいたのだ。

 ごおおおおおおお…!!
 立ち上る炎の熱気と煙に包まれて家竜が立ち往生していると、向こうから声が聞こえた。
「あばよ! 女はもらっていくぜ!」
 糞虫は楓を抱え上げると脱兎のごとく駆け出した。

「ちきしょう! 待ちやがれっ!!」
 家竜は思わず叫んだが、今はそれどころではない。
 炎の勢いが衰えるのを待っていたら、熱気にやられて焼け死んでしまう。
 そこで必死に考えた。
(あの忍者…。自分は安全な場所から声をかけたに違いない。イチかバチか、声のした方向に突っ切れば…!!)
 意を決した家竜は、雅を抱えて炎の中に飛び込んでいった。

「うううう…。はっ!」
 雅が意識を取り戻した時、薄暗い闇の中に二つの瞳が輝いていた。
 目を凝らしてみれば、向こうに家竜が腕を組んで座っている。
 埃っぽい板の間に寝かされており、古いお堂の中のようだ。
 雅は身体を動かそうとしたが、無理だった。
 右手首と右足首、左手首と左足首をそれぞれ一つに括られており、口には猿ぐつわが嵌められていた。
 大きく開脚させられる形となるこの縛り方では、異様に丈の短い緋襦袢が仇となる。下から極細の下帯が食い込みまくった股間が丸出しとなっていた。
 剣士とはいえ、一人の女である。決闘のために封印していた雅の女心にじわじわと羞恥が押し寄せてきた。
「女にあまり酷いことはしたくねえんだがな…。先に約束を破ったのはそっちだからな?」
「むぅううう…?(何の話だ?)」
「俺はたしかにお前に勝った。だが、お前の相棒は楓を連れて逃げやがった。楓は何処にいる?」
「う"う"う"う"…! む"う"う"う"…ん!(それは糞虫が勝手にやったこと! 私は知らぬ!)」
 雅は首を左右に振りながら必死に反論した。
「お前が言いたくないのならそれでもいい…。自分から喋りたくなるまで身体に聞いてやるぜ!」
 家竜の手が雅の身体に伸びた。
 ぐいっ。ビリビリ…ッ!
 胸元を大きくはだけさせると、胸に巻かれているさらし布に小刀を差し入れ、縦に斬り裂く。
 未だ男の手が触れたことのない、雅の清らかな胸乳が露出した。大きいとは言えないが、それ自体の重みに潰されて目にも優しいなだらかな盛り上がりを形作っている。
 その先端には、愛らしい薄桃色の蕾がツンと上を向いてその姿を誇示していた。

「う"う"う"う"―――っ!!」
 思わず雅は羞恥心に呻いた。
「そんな恰好でさんざん挑発しておいて、今さら恥ずかしがるのか? 下の方も拝ませてもらうぜ!」
 めりめり…ッ!
 家竜は食い込みまくった下帯を掴んで無造作に引っ張り上げた。持ち上げられた布は割れ目の中に完全に埋没してしまう。
「む"う"う"う"う"―――っ!!!」
 最も敏感な処女肉の中心部をぎりぎりと布で苛められる痛みに、雅は悲鳴を上げた。

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