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全てを失ったお姉さんがショタに救われる話
官能リレー小説 - ショタ

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全てを失ったお姉さんがショタに救われる話 29

「うああああ、イク、イク、イっちゃうーっ!!!!」
「奏さん、僕もっ!」
涼真くんも声を上げ、お互いに絶頂。
私のナカに涼真くんの熱い精液が送り込まれ、満たされていく。

「よく頑張った」
テーブルに突っ伏す私の頭を撫でる真由美さん。職場でもよくあったことだけど、今は意味がちょっと違うかな。

「ねえ!もうすぐクリスマスだけど、私たちのミルクを使ったケーキでクリスマスパーティーしようよ」
「あっ!それはいいですね」
真由美さんの言うことに、みんな賛成した。

クリスマスイブの前日、私が店番しているところへ、常連客の1人で、農業をしているお爺さんが入って来た。そのお爺さんのすく後から1人の男が入って来て、私は驚いた。その男は何と、私にセクハラした上に散々貶めたあの社長だった。

「奏ちゃん、儂のバカ息子のせいで、あんたを大変ひどい目に遭わせてしまい、本当に申し訳ない」
お爺さんは私に向かって深く頭を下げながら言った。社長、いや、元社長はそのお爺さんの息子だったのだ。
話を聞くと、社長を解任されるとすぐ、奥さんや子供からも一瀬家からも離縁され、その上、薬を注射されてインポになってしまったとか。知人たちを訪ね回っても誰からも相手にされず、三十数年ぶりにこの故郷に姿を見せたというのだ。
お爺さんは、息子にはこれから先、実家で畑仕事をさせると言った。そして、お爺さんは、私に謝るよう、息子を促した。

深々と頭を下げる彼を見ながら、私はクラクラになるぐらい怒りが渦巻いていた。
お爺さんとの関係や優子さん達の事を考えれば許さざるを得ない。
でも、彼の出現はあの場所から切り離されたこの生活の危機でしかない。
新社長出現の時も迷惑と思いながらも善意だから諦めていたが、今回は腹に据えかねえいた。
腹に据えかねているのに、善意だから諦めねばならない・・・
しかもこの社長が『善意』で関係者をここに呼んで謝罪なんかされた日には、もうここでの平穏な生活は終わるだろう。
私は逆に優子さん達の生活を守る為に、ここから去る事も考えざるを得なかった。
これはそこまで私を追い詰める話だったのだ。

「もう、終わった事です・・・」

そうしか答えられない。
お爺さんは善意だからホッとしているし、元社長も安心したような顔をしていた。
怒りをぶつけられないだけにやるせない。

去っていく彼らを見ながら、私は泣きたい気分だった。
折角得た幸せも、何も考えない善意とやらで潰れようとしているのだ。

その後、私は考えが纏まらないまま狭間神社に来ていた。
何故ここに来たのかは分からない。
だが、呼ばれたようにここに来てしまったのだ。

本殿の前に来ると、いつもは開いていない本殿の扉が開いている。
そこは以前、優子や祥子さんが初めて涼真くんと交わった時に入ったが、いつもは施錠されている場所だった。

そこに入らなければならない気がした。
何故そう思ったのかも分からない。
入ると、中央に兎石と呼ばれる御神体の石があり、私の手が勝手に動きその上に手が置かれる。

その瞬間、私は唐突に感じた。

この件は心配無いと・・・

あの会社の関係者が私の前に再び現れる事は今後は一切無い・・・

何故そう感じたかわからないけど、心がそれでスッと落ち着いて言ったのだ。


次の日、衝撃的な事を聞いた。
あの元社長は、お爺さんから狭間神社に禊に行けと言われて行っていたらしい。
だが、参道の石灯籠が倒れるのに巻き込まれて死んだと聞いた。
里の人やお爺さんが皆、口を揃えて氏神様の祟りだと言う中で、私はあの時感じたものが氏神様だったように感じていた。

とりあえず、あの時のことは元同僚だった真由美さんたちには内緒にしておきたい、と強く思った。
それにたまたま優子さんも祥子さんもおらず私ひとりで店にいたので(これはお爺さんもそのタイミングを狙っていたフシがあると思う)、優子さんと祥子さんにも話さないことにした。

それからは平穏な日常に戻っていくのであった。



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