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ショタなペット【第四部】〜和己のその後〜
官能リレー小説 - ショタ

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ショタなペット【第四部】〜和己のその後〜 51

駆けつけた警官に痴漢を引き渡し、警察署で事情聴取を受けた。それが終えた頃、空はもう真っ暗になっていた。
「……ママに電話するね。」
全く元気の無い様子で優奈が言う。そこで和己は優奈を元気付けるために
「あ、優奈、僕がしておくから良いよ。それから夕飯は食べていこう。優奈もお腹空いただろうし。」
と言った。
「……うん…」
「ごめんね、守ってあげられなくて。」
「……パパが居たから……助かった……。パパがいなかったら……『痴漢』なんて……言えなかったから……」
優奈はぽろぽろと大粒の涙を流す。
「優奈……」
和己は優奈を抱き締めた。
「パパ……ありがとう……」

優奈の涙が収まると和己はケータイで優花に電話をかける。
「……というわけだからさ、夕飯は優奈と食べていくから。」
『そう。分ったわ。それにしても……今度からウチのリムジンで送らせようか?』
「教師の僕が公共機関で、娘がお迎えなの?」
和己がクスリと笑いながら言うと
『う〜ん……ちょっと相談してみるわね。』
と答える優花。
「ありがとう。じゃあまた電話するから。」
『ええ、じゃあ優奈をちゃんと慰めてあげてね。』
「うん。」
電話を切ると和己はタクシーを警察署前に呼び、近くのステーキハウスに向かった。

「いらっしゃいませ。」
「2人で。」
「はい。かしこまりました。どうぞ。」
席に通されると優奈が
「パパ、よく来るの?」
と訊く。
「僕が新卒で聖エルフェディア高校の教員になったとき、先輩の先生達がここで歓迎会をしてくれたんだよ。」
「へ〜。」
「女性向けのヘルシーメニューもあるからね。」
そう言って和己は優奈にメニューを渡す。
「パパのお勧めは?」
「好きなの頼んで良いよ。」
「でもママがね、『誘ってもらった時、特にご馳走してもらうときはお勧めを訊くのよ。その人のお財布の都合をさりげなく訊くのがマナーよ。』って言ってたから。」
優奈はそう答える。
(流石優花さんだな……)
和己は優花の教育に感心するが、
「今日は『非常事態』だし、そう言う気を使うのは同級生とのデートとか、先輩に奢ってもらう時だけで良いと思うよ。」
と返した。
「ふ〜ん……じゃあ遠慮しないね。」
優奈はそう言うと、
「ちょっと考えるね。」
と言いメニューを開いた。

暫くして
「決まったよ。パパと同じのにする。」
「え?……僕は優奈の頼んだ奴にするつもりだったんだけど……」
「あ……そうなの?」
そこへボーイがお冷を持って来た。
「お決まりですか?」
「あ、まだ……」
「失礼しました。」
ボーイはそう言うと
「お決まりになりましたらお呼びください。」
と付け加え下がっていった。


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