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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 963

そうだよね…弥生さんと付き合っていた時は僕はまだ高校生…
それよりも会うとすぐにセックスを始めていたからね;…

「こうやってゆっくりと話しが出来るようになって、僕も嬉しいです…」
煽るようにしてグラスを空ける。
きっとゆっくりと味合うものなんだろけど、生憎ワインの味なんて僕には分からないからね;…

「こうなるなんて考えもしなかった…人生ってわからないものね」
「ええ…あの時で永遠にお別れだって思ってました」
「ふふ、私死んだわけじゃないのに」
「すごくショックだったんですから」

アルコールの勢いも手伝ってか、弥生さんとお互い本音で話せてしまう。

「私も、未だに香澄ちゃんに嫉妬してたらおしまいかな」

「えっ?そうなんですか?…」
思ってもいなかった弥生さんの発言にちょっとドキッとしてしまう…

「それはそうよ…私の生涯で1番素敵だった男は匠くんですもの…」
「そ、そんな…亡くなった椿ちゃんの父親がいたじゃないですかぁ…」

あえて別れたその前の旦那さんのことは言わなかった…
あの人が独りよがりのセックスしかしないのは、当時散々聞かされていたからな…

独りよがりの上、種無しだったという説。
ロクな人じゃなかったんだな、あの人。

「遠回りだったけど、私の歩んだ道は間違ってなかったと思うの」
「そりゃそうです。弥生さんは、よく頑張ってきて…」
「ありがと。匠くんにそう言われるのが、一番うれしいな」

あれからもうすぐ10年になるのかな、やっと大人になれた気がした。

「そう言えば、あの頃の僕たちの話し…今度映画になるとか…」
この話しを弥生さんとしたいと、ずっと思っていた…

「ええ、純ちゃんに話してしまった時は、まさか映画になるなんて思ってもいなくて…匠くんには謝らなくちゃってずっと思っていたの…」
「いえそんな、弥生さんが悪い訳でもありませんよ…」

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