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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 946

軽くアルコールも口にしながら上機嫌な和彦さんと、その隣で笑顔を見せる由乃さんは本当にお似合いの夫婦に見える。

「やっぱりお美しいですね…格が違います」
香澄が呟く。
いずれお前だってそういう時が来ると思うよ。

会は終わり、部屋に戻る。
弥生さんの料理は今日も美味しかったな。

ここにプールやジムがあるのは分かる気がするな。
こんな美味いもんを毎日食べていたら、アラサーの僕じゃなくたって絶対に肥っちゃうよね;…

「ちょっと身体を動かして来るかな…」
「ジムに?…」
「あ、いや…その辺りを軽く走ってくるよ。」
今から水着に着替えたりマシーンで汗を流すのは、ちょっと億劫だった。

幸い夕方でも明るい季節になったのでもう少しは外で走れるだろう。
香澄は膝の上に香を抱きながら軽く手を振って見送ってくれた。

お屋敷の庭は広いが、隅々まで手入れされていて雑草も生えておらず、綺麗な散歩道も出来ている。
これも優秀な庭師がいるから出来ることなのだろう。

僕はしばらく建物に沿ってゆっくりジョギングして、純ちゃんと行った裏の湖を目指した。

普段の運動不足が祟って息が上がる…
やっぱりセックスは運動の内には入らないんだと思い知らされるよな;…

あれぇ?…
庭のベンチに佇む女性が一人、ライトに浮かび上がっていた…

ま、マジかぁ…?

それは紛れも無く花咲夢乃の姿だった…

「あら」
花咲夢乃…いや、由乃さんも向かってくる僕の姿に気づいたようだ。

「こんなところで、どうされたんです?」
「ちょっと、散歩してみたくなっちゃって」
クスッと悪戯っぽく笑う由乃さんに、昔の面影が重なった。

「こんな美しい場所があるなんて」
「住宅街の中とは思えませんよね」

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