ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 945
会社に行ったら皆にその言葉を伝えなくちゃだな…
美月ちゃんや沙織ちゃん始め、皆本当に男性用下着に対して真剣に取り組んでいるからね…
「そういえばここにいた啓くんも、下着モデルとしてショーやカタログなんかに出ていたのよねぇ?…」
そうだった…
もしかして映画がヒットして啓くんが人気者なんかになると、あのカタログはプレミアム物になったりしてな…
「そんな啓くんも俳優としてデビューですからねぇ」
「聞いたよ〜、花咲夢乃さんの相手役ですってね」
さすが情報が早い。
「そんな子が身近にいたって、なんか信じられないわね」
「僕にとっては妹の元カレですからね」
「ねぇ〜…」
澪さんはしみじみとため息をつく。
「そんな妹も、もうすぐ母親になるんですよぉ…」
「聞いたはぁよ…あの梓ちゃんがお母さんになるなんて…ちょっと信じられないはぁ…」
さすが澪さん…何でも知ってらっしゃるんですね…
「それは僕も一緒ですよ…アイツが母親になるなんて、ある意味香澄よりも心配ですよ…」
「ふふふ、お兄さんというよりはお父さんみたいね〜」
「まあ香澄は子供を産んでから一気に変わった感じですけど、梓はどうなるかですね」
澪さんから服を手渡され身につける。
「じゃあそろそろ」
「また来てくださいね」
すっきりした気分でマッサージルームを出た。
その後行われた夕食会はとても華やかなものだった。
タキシード姿の和彦さん、その横の吉乃さんはハリウッドスターのように輝いていた。
そんな中で、僕はどうしても大きく開いた吉乃さんの胸元に目が行ってしまう;…
それは清楚な花咲夢乃のイメージとは程遠い、かなり大胆なドレスだった。
ノーブラだよな?…
僕は思わずそんなことを考えてしまう;…