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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 921

「流石に女優さんてところかしらね…」
「はいぃ。田舎の両親に自慢出来ますよぉ〜…花咲夢乃さんの家のメイドをしてるだなんてぇ聞いたら、絶対に喜びますよぉ」

「やっぱり蘭ちゃんの親御さんも花咲夢乃のファンなのか?…」 
「もちろんですよ…得に母なんて彼女の出演するドラマは欠かさず観ていますもん…」

男だけじゃなく同性からも好かれる女優というのもすごいと思う。
そんな人とひとつ屋根の下で暮らすというのは、今でも信じられない。

「憧れちゃいますよね」
「恋ちゃんも?」
「ええ、実際に見てさらにファンになったというか…引退するけどこれからは毎日お会いできると思うと…ね〜」

さすが花咲夢乃だ…
蘭ちゃんも恋ちゃんの心も、すっかりワシ掴みしたんだな。

「でも啓くんには驚きましたね…」
「何だぁ香澄、そうだと気づいていたのぉかよ…?」

「それゃあ純ちゃんの知っている高校生…ましては名字が伊藤だなんて…啓くんしかいないでぇしょ〜…」

「まあそりゃそうだけどなぁ」
「もう長らくここには来てないですけど、いつの間にか役者になっていたんですねぇ」
恋ちゃんが感心する。
確かに、啓くんの母であるゆかりさんからもそんな話は聞かなかったな。

「以前、注目のモデルがいるって雑誌に載ってたのは見ましたよ」
蘭ちゃんが言う。

「ああ、うちの会社にもモデルとしてショーに参加して貰ったことがあるみたいだよ…」
まあうちの会社は、男性用の下着モデルとしてだけど…

「啓くんは梓ちゃんとあんなことになって、お家に引きこもっているとばかり思っていましたぁ…」
僕もそうだ…
アイツは繊細過ぎるほど繊細な男だからな…

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