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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 914

『花咲夢乃』
字面からして華々しく夢のある名前だ。
しかし彼女の活動のスタート地点は今でいう地下アイドルのようなもの。
そこから注目していた僕はオタクのようなもんだ。

「初めてスカウトされて、所属したユニットは一方的に辞めて、一人で東京に行って…大変だったな」
由乃さんが当時を振り返る。

「初めからスーターと言う訳じゃなかったのかぁ…」
これって和彦さんも知らない話しなんですね…

「ええ…和彦さんにも話しておかないといけないはよね…あの頃の私のこと…」
由乃さんは真剣な眼差しで和彦さんを見ていた…

「おお、何でも話してくれ…俺もいろいろあった口だ、だからちょっとやそっとのことでは驚きはしないさ…」

「私についたマネージャーはやり手の人で、仕事を取る為なら何でもやれって言う人だったの」
「だからこそ女優として一時代を築けたわけですね」
「そうね」
香澄は泰然としている。なかなか大物の風格…

「今だから言えるけど、その手の偉い人に仕事をもらう為、身体を捧げたことだってあったよ…」

"やっぱりそういうことか…"と思ってしまう…
芸能界にいる人って、仕事を取る為にそういうことをしなけれならいんだろう…と、きっと誰でも想像はしているに違いない…

「おお、そういうことならよくある話しだ…私の所にだって、今だにモーションを掛けてくる女性は多いからな…」
そうなんだ…確かに青山コーポレーションは幾つもの番組のスポンサーになっているもんな…

「ええ、大手プロダクションでも無い限り、そうやって覚えて貰うしか無いのは今も昔も一緒かもしれないはね‥」

「今は有力な事務所に所属しているのでは?」
「今はね。コネクションが築けたのは数年前の話」
「裏でいろいろと言われたのでは…」
「かもしれないね。でも、一切気にしなかった。そうじゃないとこの世界では生きていけない」

「和彦さんと結婚された後は…」
「もう引退しようと思ってる。今まで走り続けてきて、いろいろ疲れたってのもあるかな」

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