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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 913

「それでは私たちは“由乃さん”とお呼びしてもよろしいかしら?…本当だったら“お母様”とお呼びしなければとも思うんですけど…」
そうだよな…こういうことは始めにはっきりと決めておいた方がいいだろうからな…

「もちろんそう呼んで下さい…私も“香澄さん”と…」
その言葉の途中で由乃さんは僕の顔を見てくる…

「あっ、匠です…柏原匠…よろしくお願いします…」
僕は赤い顔をして頭を下げた…

「ふふっ、よろしくお願いします、匠さん」
「あ、こちらこそ…」
柔らかな笑顔に、また顔が火照るようだ。

「しっかりした奥様を持っていらして…」
「ええ…本当に…」

「匠さんは由乃さんのファンだったんですよ〜」
か、香澄さん…

「ははは、匠くんは由乃のファンだったのかぁ…」
和彦さんまで追い撃ちをかけないでくださいよ;

「あらぁ光栄だはぁ…今では男性のファンもすっかりと少なくなりましたから…」
あっ、今というか…由乃さんがグラビアを飾っていた頃の時代なんですが;…

「確か花咲夢乃さんと言ったら、同性から好かれる女優やタレントの中でナンバー1でしたよね…」
香澄さん…ちゃんと下調べしていたんですね…

「ふふふ、そういうのってあまり信じないタイプなので…以前から聞いてましたけどね」
常に笑顔の由乃さん。そういえばテレビの向こうでもこの人が不機嫌な顔をしているのを見たことがない。

「僕は…その、この辺でアイドルやってた頃の…」
「え、そんな時から!?嬉しいなぁ、なかなかいないよ、そんな人…」

頬を仄かに赤らめる由乃さん…
なんだかそうやって照れる姿が可愛いらしくもある…

「いえ、あの頃から皆のアイドルでしたよ…僕の周りにも花咲夢乃のファンはかなりいましたからね…」
おっと;…普段の癖で“さん”と敬称を着けるのを忘れちゃったよ;…

「そうね、あの頃は無我夢中で…今では言えないような仕事もいっぱいやらされていたは…」
由乃さんは何かを思い出すような…そんな遠い目をした…

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