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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 869

香澄に限らず子供を産んだ時点で女の人って、母性本能がそうさせるのかもしれないよね…
それに比べて僕はどうだ;…
こうして子供を抱いたからといって、これといって父親としての実感はまだ湧いてこないんだけど;…
ちょっと情けなかったりするよ;
僕がこの子たちのちゃんとしたお父さんになれるのって、まだまだ先なのかもしれないよな;…

香澄に抱かれた娘、樹の方は病院にいた時と変わらず、気持ち良さそうに眠っている。
寝る子は育つとはいうが、それにしても寝過ぎじゃないかな。
もしかしたら相当の大物かもしれないな。

一方、香の方は好奇心旺盛。
テーブルの上に置かれたテレビのリモコンに手を伸ばしている。

どちらかというとこっちの子は、香澄に似ているのかもしれないね…
僕の裸を初めて見た時のあの興味津々といった表情に全くそっくりだよ;…

「ウギャァア!ウギャァア!ウギャァア…!」
突然香が泣き出す…点いたテレビに驚いたんだね。

「あれぇこの人って…?」
香澄の声に僕もテレビ画面に目を向けた。

ちょっと手間取りながらも香を宥めて、僕もその画面に目を向ける。
その先にいるのは、花咲夢乃だった。

この時間はワイドショー番組が多いよな。
和彦さんと彼女の関係は今一番ホットな話題かもしれないが。

「香澄も知ってた?和彦さんの…」
「病室でもテレビは見ましたし、新聞ももらいましたしね」
「正直に言っていいよ、どう思う?」
「素敵な方だと思います。もし噂が本当のことになるなら、私も学ぶところは多いと思うし」

「このことで涼香さん…お母さんと和彦さんが離婚することになっても?…」
「お母様は伊藤さんというパートナーと一緒にこの家を出て行ったんですもの…花咲夢乃さんとのことが無かったとしても、離婚は時間の問題だったと思いますよ…」

確かにそれはそうかもしれないな…
ある意味涼香さんは、和彦さんやこの家を捨てたってことになる訳だもんな…

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